プラスエネルギー創造で負の人生をひっくりかえす

プラスエネルギー軍総攻撃
【アリのような弱小の人間でも、プラスエネルギーによってゾウのような大きなマイナスの強敵を倒すことができます。なぜならば、人生は人間の気持ち一つで決まるからです。プラス・マイナスの気持ちはすべて己の心の中で創られるのです。ですから勝者が今のあなたです。敵は「己の心の中に有り」なのです。】
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人の悪口と言い訳を言っている時間は人生にはない



ここは必ず確認

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いまのような、厳しい時代を生きていくために必要なものと思われるものを表現してみました。
少しでもみなさまの「生きる力」になれば幸いです。
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あなたの目標達成方法


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緊急メッセージ…この世のタイムトレーン

あなたの人生を「守る」「支える」「応援する」商品群紹介

自殺を考えている20歳の若者よ、今死ぬのと60年後に死ぬのと同じだ。自殺を考えている14歳の中学2年生の男子よ、今死ぬのと66年後に死ぬのと同じだ。だから60年後、66年後に終点の「天国の駅」まで行くこの世を走っている「タイムトレーン(時間列車)」に思い切って飛び乗れ。そうすれば確実に終点まで運んでくれるよ。それまでタイムトレーンの中でこの世の旅を楽しめ。
この旅を楽しんだ者が最後には勝つ。勝つ方法は難しくはない。あっちへ行かないで、今すぐタイムトレーンに飛び乗ればいいだけだ。飛び乗れば、そうこうしているうちにあっという間に次の駅の「西暦・・年・・月・・日駅」に着くよ。着いたら駅弁でも買って楽しもうじゃないか。

人生はタイムトレーンで各駅停車の旅を楽しむ気持ちで生きていこうじゃないか。辛いこと嫌なことがあっても次の駅が必ずやって来る。その時にその問題の打開策を前向きに考えて先手、先手と手を打っていこう。絶望に直面したら正しい信仰の門をたたく道がある

※日本人の2015年度の平均寿命 男性・・80.79歳 女性・・87.05歳  さて、あなたの「タイムトレーン」の旅を楽しむ時間はどれくらいですか?列車が止まる各駅の「西暦・・年・・月・・日駅」は二度と通ることはありません。だからその駅に着いたら人生のすべてを楽しみましょう※注意・・このホームページ内の楽しむとは享楽主義になることではありません。誤解のないようにお願いします。

タイムトレーンの運賃=無料                   発信者 児玉春信

腹が減ったらおまんま、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

通り魔等になって破滅しないためにとる行動とは?

自殺願望の人だけが見るところ

ようこそ「世界創作新昔ばなし他」のページへ

作 児玉春信

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物語を考えた理由
人間にとって大切なもの。人生を豊かにしてくれるもの。人生を生き抜いていくために必要なもの、悩みや、迷い等の解消のヒントとなるもの、等などの「もの」は、人によってその「価値観」や「考え方」は様々です。そんななかで、「昔ばなし」ふうの物語の中に、大切なもの、大切なこと、と思われるものを表現してみました。お子様からお年よりの方までの多くの方に、楽しんで読んでいただければ幸いです。(この物語のすべてはフィクションです)。作者 児玉春信

明るい空気と明るい心を創る額入りメルシーちゃん「人生好転!!」販売中

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感謝じいさんと不平不満愚痴ばあさん

昔々、ある山奥の村に何でもかんでも感謝する変わった貧乏なおじいさんが住んでいました。朝起きれば「空気さんありがとう。お日様さんありがとう。木さんありがとう。鳥さんありがとう。」などと何でもかんでも感謝していました。なんでも、このおじいさんは若い頃大変苦労したとのことです。そのせいか、頭は白髪でいっぱいでした。又、自分の長男の嫁をいつもほめていました。世間には「うちにはいい嫁が来た。いい嫁が来た。うちのせがれにはもったいない嫁だ。」などと言っていました。嫁の作った料理が少しぐらいまずくても「おいしい。おいしい。」と言ってニコニコして食べていました。このおじいさんは村では「感謝じいさん」と呼ばれていました。そのおじいさんの少し離れたところにそのおじいさんとは反対の金持ちで何でもかんでも不平不満愚痴ばかり言っている変なおばあさんが住んでいました。朝起きれば「まったく、チュンチュンチュンチュンと、朝からうるさいすずめだ。」とか、カラスがカァーカァーと鳴いていれば「まったくうるさいカラスだ。」とか、犬がほえていれば「うるさい犬だ。何をほえているんだ。あんまりうるさいと食ってしまうぞ。」などと何でもかんでも不平不満愚痴ばかりを言っていました。自分の息子の嫁のことについても「まったくうちの嫁は何をやってもだめだ。」などと、いつもガミガミガミガミと、けなしてばかりいました。こんなことなのでここの嫁はとうとう耐え切れずに、隣村の実家へ帰ってしまいました。娘の婿が遊びに来ても「まったく、又何かほしいので家にきたのだろうが。たまにはおいしいものでも買ってこい。なんだかお前の顔を見ているといらいらしてくるよ。このブ男が。なんでお前は背が低いのかね。まったく。」などと人の嫌がることを平気で言うのです。又、隣の人といつも土地の境界線のことで争っていました。隣の木の枯れ葉が自分の土地に落ちただけでガミガミと文句を言いに言っていました。何でもかんでもこの調子なのでみんなに嫌われていました。このおばあさんは村では「不平不満愚痴ばあさん」と呼ばれていました。このおばあさんは親の財産を相続して大金持ちでした。何の苦労もなく育てられたのでした。そして生まれてこの方、何かに感謝することは一回もなかったのです。当然ながらもうとっくの昔に、このおばあさんの婿さんはこの家を出て行っていました。

不平不満ばあさん

そんなある日のこと、みすぼらしいお坊さんがこの山奥の家々を托鉢して回っていました。そのお坊さんが「感謝じいさん」の家に立ち寄りました。そして玄関の前で、「御経」を唱え始めました。すると感謝じいさんは「こんな山奥の村まで回って大変ですね。ご苦労様です。私の家にまで来てくれてありがとうございます。私の家は貧乏です。あなた様に差し上げるものがありませんが、きょう食べる予定にしていた少しのお米を差し上げます。あなた様はこうして多くの人達のために足を棒にして人様の幸せのために祈ってくださる。ありがたいことです。どうか受け取ってください。」といってお坊さんに、今日食べる予定にしていた大切なお米を差し出しました。するとお坊さんは「ありがたいことです。大変貴重なお米をいただきます。」と率直に喜びました。そして「きょう食べるお米がなければどうしますか。」とお坊さんが聞くと、感謝じいさんは「一日ぐらい食べなくとも人間死ぬことはありません。私は又あした働いて米を買います。かえって一日分ぐらい抜いたほうが健康にいいですよ。ワッハハハハァ・・・」と大声で笑っていました。最後にお坊さんは「ありがとうございました。」と一言言って去っていきました。

腹が減ったらおまんまで元気、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

次にお坊さんはすぐ近くの大金持ちの「不平不満愚痴ばあさん」の家に立ち寄りました。そして「御経」を唱え始めたすぐに、このおばあさんは「何だ、くそ坊主か。ずいぶん貧乏たらしい格好しているもんだ。うちにはくそ坊主にやるものなど何もないよ。さっさと別な家にいっておくれ。」などといいました。するとお坊さんは「そうですか。分かりました。」と言って別なところに行こうとしたそのとき、家の隣にある大きな蔵を見て「蔵の中に有り余るお米があるのですね。」とお坊さんは言いました。すると不平不満ばあさんは「その米はうちで食べるもので人にやるものではない。」と乱暴なことばで言いました。そして最後にお坊さんは「そうですか。」と一言言ってその家から去って行きました。すると不平不満愚痴ばあさんはいつものように「まったく忙しいのに、このくそ坊主が。」とそのお坊さんの後姿を見てそんな言葉をかけてしまいました。お坊さんはその言葉は聞こえたのですが、何も言わずに歩いて別な家に向かいました。

そんなことがあってから数年後にいよいよ「感謝じいさん」と「不平不満愚痴ばあさん」にもこの世から去らなければならない時がやってきました。感謝じいさんは何の病気もせずに寿命を全うしようとしています。臨終の床にあるのですが感謝じいさんは「私の人生は幸せだった。これもみなさんのおかげです。本当に感謝します。もうすぐ仏様がきっと私を迎えに来てくださると思います。みなさんありがとうございました。」と小さな小さな声で床の周りいる家族や近所の人に感謝じいさんらしく最後の最後まで感謝の言葉を言っていました。もうまばたきをする元気もなくなってきたそのとき、静かに息をひきとりました。その感謝じいさんは笑みを浮かべた本当に安らかな顔をしていました。仏様がお迎えに来てくださったのです。感謝じいさんは極楽浄土へと旅立って行きました。

感謝じいさん

感謝じいさんがあの世へ旅立ってから半年後にこんどは不平不満愚痴ばあさんが臨終の床にいました。このおばあさんは原因不明の奇病に冒され、体全体が痛くて痛くてたまりません。臨終の床にあっても「痛い、痛い、痛い、苦しい、苦しい、苦しい、ああー誰か助けておくれ。」とそれはそれは大変なものでした。床の周りにいる人達も目のやり場のない光景でした。そして「ああ、死にたくない、死にたくない。」と繰り返し言っていました。そしてそんなことを繰り返している時、いよいよ最期の時がやってきました。「ギャアー」その悲鳴が最期の言葉でした。おばあさんの顔は鬼のような形相をしていました。このおばあさんは閻魔大王が使わした鬼が向かいに来たのでした。このおばあさんは地獄へと旅立っていきました。今後地獄で閻魔大王による生前の罪についての厳しい取調べと罰が待っているのでした。           おしまい

                        

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ある金持ち夫婦と豆腐屋

西暦3007年、ある田舎のおばあさんがかわいい男の子の孫に昔話を絵本でしてくれていました。物語のはじまり、はじまり。

 昔々今から約1000年位前にある町に金持ちの夫婦が住んでおったとさ。それはそれはりっぱな豪邸に住んでおったとさ。その金持ち夫婦の家の前には貧乏な豆腐屋が一軒あったとさ。その豆腐屋には毎日夕方に、近所の人が大勢豆腐を買いに来て、「アハハ・・・。」「オホホ・・・。」の笑い声が絶えなかったとさ。豆腐屋に来て世間話だの、きょうこんなことがあったとか、うちの子がきょう学校で先生に叱られたとか、のたわいのない話で花を咲かせていたとさ。その笑い声をいつも金持ち夫婦は「貧乏人のくせに何が面白い。」「貧乏人のくせに何が面白い。」と言っては、その豆腐屋に集まっている人達をいつも馬鹿にしていたとさ。この夫婦はこのかた50年ここに住んでいて一回も豆腐を買いに行ったことはなかったとさ。

その金持ち夫婦はある大銀行の大株主で株の配当金でザックザックと当時大儲けしていたとさ。その当時バブル経済、真っただ中で、一株500円の株が15万円になっていたんだとさ。毎日ウハウハしていたとさ。ところがところが、あることがきっかけでそのバブル経済が崩壊したんだとさ。この夫婦が投資していた銀行は特に不良債権がとび抜けて多く再建不可能ということで潰れてしまったとさ。その夫婦が持っていた株券は一晩で紙くずになったとさ。そしてその金持ち夫婦はさっさと死んでしまったとさ。

腹が減ったらおまんまで元気、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

死んでしまった後にその家に神様が現れて死んだ二人の前で「お前らは前の豆腐屋に来ていた人達をいつも馬鹿にしていただろう。幸せ、とは前の豆腐屋にあったのだ。何でそんなことにもっと早く気付かなかったのだ。馬鹿なのはお前ら二人だったのだよ。もっと早く気付いていれば死ぬことはなかったのに・・・・。お金だけが幸せの物差しではなかったのに。人を馬鹿にしていたのでお前ら二人は天罰がくだったのだ。」と言ったとさ。そして静かに神様は消えたとさ。
おしまい

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カワモンと神様の進言

神様

西暦3007年、ある田舎のおばあさんがかわいい女の子の孫に昔話を絵本でしてくれていました。物語のはじまり、はじまり。

 今から約1000年位前に日本の西京都に、金儲けの上手なニックネームが「カワモン(本名 川田門次)」という人がいたんだとさ。当時日本の首都の西京都の三本木ハウスという超豪邸に住んでいたとさ。カワモンは株で大儲けしたんだとさ。大儲けしながらも何かの理由で当局に逮捕されたとさ。何でも何かの不正があったんだとさ。法に従ってカワモンは裁判にかけられたとさ。結果は記録が残っていないので不明だとさ。ただ一審の裁判には負けたとさ。

 その裁判に負けて今後の策を考えて寝込んだある夜、カワモンの寝ている枕元に神様が現れ、「カワモンよ、カワモンよ。目を覚まして少しわしの言うことを聞いてくれ。」と言ったとさ。カワモンはその言葉で目を覚まし「神様、私に何の御用ですか。」と言ったとさ。そうしたら神様は「お前に考えてもらいたいことがあるのだ。実はお前が大儲けした200億円全部をこの地球で恵まれない子供たちに使ってみてはどうだ。そして裸一貫から人生をやり直してみないか。そうすれば新しい世界が見えてくるぞ。人間はしょせん裸で生まれ、裸で死んでいかなければならない身なのだ。死んだときお前の棺桶の中に札束を入れてくれる者など一人もいないのだよ。生きているときに一回ぐらいは世の中のためになるようなことを本気でしてみてはどうだ。人を泣かすことをするのではなく、人に喜んでもらうことをしてみてはどうだ。」と言ったとさ。少し考えてカワモンは「そんなことはできません。」と言ったとさ。その瞬間神様はそこから消えたとさ。カワモンは気付かなかったのです。不正を働いて得たお金には何の価値もないことを。

 神様はカワモンの枕元にこんなメモを書き残していたとさ。「一日汗を流して働いて得た一万円とお前のように不正をして得た200億円を比べてみると、お前のお金はトイレットペーパーにもならないただの紙くずだ。しかし、汗を流して得た一万円は黄金の価値がある。そのことに早く気付けよ。」と。しかしカワモンは馬鹿にしてそのメモをすぐに捨てたとさ。その後カワモンがどうなったかは記録が残っていないので分からないとさ。おしまい

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カラスの「カー君」の恩返し

 昔々、そのまた昔、今の中国が「春秋戦国時代」だったころ(紀元前770年から紀元前221年)ある田舎の村に心やさしいおじいさんが住んでいました。ある日おじいさんが畑仕事に向かう途中の道端に何か黒いものがいることに気付きました。近づいてよく見ると大変弱ったカラスがいるではありませんか。おじいさんは「何で弱っているのかなぁ。」とひとりごとを言ってさらに近づいてよく見てみると、何とカラスが大けがをしているではありませんか。おじいさんは「何か他の大きな鳥にでもやられたのかなぁ。」と心の中で思いました。そして「かわいそうだから家に連れて行って治療してやろう。」と考えました。そしてやさしく「あーあ。かわいそうに。かわいそうに。」と言ってカラスを抱いて畑仕事のことはすっかり忘れ、急いで家に引き返しました。

 家に着くとおばあさんが「おじいさん、畑仕事もしないで何を抱いて帰ってきたんですか。」と聞きました。するとおじいさんは「道端に大けがをしているカラスを見つけたので
早く治療してやろうと思って帰ってきたんだよ。」とおばあさんにいいました。するとおばあさんは「ええ! カラス!」と驚いて、「カラスは人間に害を与える、嫌われ者ですよ、何でそんなカラスを家にまで運んできたのですか!!」と少し怒ったような感じでおじいさんに言いました。するとおじいさんは「どんなに人間に嫌われているカラスでも大けがをしている生き物を見てみぬふりは、私にはできない。こんなところでお前と話している時間はない。」といって家の奥へと運び、傷口をきれいに洗ってやって薬をぬってやりました。そしてきれいな布でその傷口を縛ってやりました。そして食べ物も少しやり、水もやりました。そのせいか、そのカラスは幾分元気がでてきたように思われました。

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そんなことをしているうちに夜がきました。おじいさんは自分の寝ているすぐ横にカラスも寝かせてぐっすりと寝てしまいました。そして次の日もその又次の日も毎日一生懸命治療してやりました。もちろん食べ物、水も欠かさずやりました。おじいさんの家族は「あんな人間に嫌われていて、ひとつもかわいくないカラスなんか助けても何の得もないのに。何の得もないことをよくやれるもんだ。」などと話していました。そんなことを言っている家族の話が聞こえたらしく、おじいさんは家族のところへ行って「もし、お前らが何かで大けがをしていて血がどんどん出て、立つこともできず、歩くこともできないときに、ある人がお前らを発見したときにその人が、何だ、この人はみすぼらしい格好をしているし、何だか変な人みたい。関わらないほうがいいわ。と考えてお前らを見捨てたとき、お前らはどう思う。人間でも動物でもカラスでも生きているものすべては弱っているときは助けてもらいたいのだよ。ただしゃべられないので、そのことを伝えることができないだけだ。」とみんなに言って聞かせました。このことを聞いた家族は黙ってしまいました。

カラスのカー君

 そんなやり取りなどをしながらも、献身的なおじいさんの努力によりカラスはどんどん回復していきました。そんなある日、おじいさんは「そうだ。お前に名前をつけてやろう。」とカラスにいいました。しばらく考えて「そうだ。カー君というのはどうだ。」とカラスに言ったらカラスが「カーカー。」と鳴きました。するとおじいさんは「お前も気に入ったようだな。これで決まりだ。」と言いました。カラスのカー君が誕生しました。おじいさんは「カー君も自分で好き好んでカラスに生まれてきたわけでもないんだよなぁ。自然と生まれたのに過ぎないのになぁ。生まれたのがたまたまカラスだけの話しだよなぁ。人間に嫌われる鳥に生まれるとは思っても見なかったろうになぁ。人間はすべて自分たちの利害で好き嫌いを決めているからなぁ。こんな人間をカー君、許しておくれ。」と、なんとなんと、カー君に謝っているではありませんか。カー君はこのおじいさんのやさしい言葉で、今まで人間にいじめられたことや、憎まれ口をさんざんいわれ続けたことなどを一機に思い出し、カー君の目には涙がいっぱいあふれてきました。「われわれカラスはただ生きんがために餌を探して食べていただけなのに。」という気持ちでいっぱいだったのです。「人間はカラスよりひどいことをしているではないか。」と、カー君は言いたかったのです。また、「人間は生きんがために、多くの動物や魚などを殺して食べているではないか、われわれは死んだものであろうと何でも食べる。たまに生きている弱い生き物を襲って食べる時もある。しかし、人間はわれわれの比ではないぞ。そして人間は覇権を握るために争っているではないか(当時中国は激しい戦国時代であった)。同じ人間なのに殺し合いをしている。われわれは先祖代々その光景を空から見てきた。何で同じ仲間なのに殺し合いをするのかなぁ、といつも疑問に思っていた。カラスは同じ仲間は殺さないぞ。人間のほうがよっぽど悪いことをしているではないか」。とも言いたかったのです。カー君はただ「カーカーカー。」と鳴いているだけでした。

そうこうしているうちに、おじいさんの治療のおかげですっかり元気になったカー君がいよいよおじいさんと別れなければならないときがやってきました。ようやく本当の友達になったおじいさんとカー君ですが、ある春の暖かい日におじいさんは「カー君、お前はもうすっかり元気になった。お前が生きるところはこの大自然の中が一番だ。きょうはお前を自然の中に戻してやるぞ。」と言葉をかけると、思い切ってカー君を大空めがけて放してやりました。カー君は力強く飛んでいきました。そして隣の家の屋根にとまり何回もカーカーと鳴いていました。おじいさんは「カー君、元気でなあー。」と言いました。

 そんな別れがあってから三年たったある日、いつものように畑仕事にいこうとしたとき、おじいちゃんの家に見たこともない男が一人こっちへやってくるではありませんか。それは何と泥棒だったのです。泥棒は短刀を持っていておじいさんめがけて突進してきたのです。とそのとき、たまたま隣の屋根にいたカラスが泥棒めがけて凄まじい速さで降下してきたのです。そして泥棒の短刀を持っている手を口ばしで激しく何回もつつき、短刀を地面に落としたのです。そして泥棒の右目を口ばしでつつきました。泥棒の目から血が出てきました。泥棒は血を見て怖くなって逃げて行きました。おじいさんは一命を取り留めることができたのです。このカラスはなんと、前に助けたカラスのカー君だったのです。カー君はおじいさんの肩にとまり「カーカー。」と鳴いていました。おじいさんは「カー君、本当にありがとう。お前のおかげで命拾いをした。本当にありがとう。」と何回もカー君に感謝の言葉をかけていました。このことがあってからというものカー君は毎日毎日おじいさんの隣の家の屋根からおじいさんの家を見守っていたとさ。 おしまい

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世直し温泉

温泉

 昔々、北ヨーロッパのスカンジナビア半島に「バイキング王国」という国がありました。この国は山もあり、海もある国でした。そんな国の、山あいの小さな田舎の村に、ヤングという善人の青年が住んでいました。ヤングは狩が好きで、山に入っては弓で狩をしていました。ある日のこと、いつものように山に入って、狩を楽しんでいるとき、偶然イノシシを発見しました。ヤングは「おお! よい獲物を見つけたぞ。」と、言って、恐る恐るイノシシの近くまで行きました。しかし、イノシシは、人間が近づいてきたことを察知して、逃げていきました。普通ならヤングは、後を追わないのですが、きょうは何としてもイノシシを捕まえようとして、後を追ったのです。そして後を追うのに夢中になり、山の奥へ、奥へ、と入っていきました。そのうちにイノシシを見失ってしまいました。気が付いてみると、ヤングは道に迷ってしまったのです。

 道に迷ったヤングは、しばらく山の中を歩いていました。ヤングは「これは困ったぞ。家に帰れないかもしれない。無理してあのイノシシを追うのではなかった。」と、言って、無理したことを反省しました。そして、そんなことを考えながら一時間ぐらいは、山の中を歩いていました。と、そのとき、なにげなく、遠くのほうを見たら、湯気が上がっているではありませんか。ヤングは「あれはいったい何だ。」と、ひとりごとを言いながら、急いでその湯気の出ているところまで行ってみました。行ってみると、そこは自然に湧いている温泉だったのです。ヤングは「こんなところに温泉があったとは!」と、言いながら、驚いた様子で温泉のそばまで行って見ました。人間が五人ぐらいは入れる大きさの、丸い温泉でした。熱さはどの程度あるかと思って、ヤングは恐る恐る温泉に手を入れてみました。そして、「おっ! 入るにはちょうどいい湯加減だ。」と思ったのです。温度は約43度ぐらいだったのです。そして急いで服を脱いで、温泉に入りました。「ああ、いい湯だ。これで疲れもとれるぞ。ラッキー、ラッキー。」と、言いながら、しばらく入っていると、温泉の向こうから数人の人間のしゃべり声が聞こえてきました。ヤングは急いで温泉から上がり、すぐに服を着て、草むらに隠れました。そしてすぐに、三人の男たちが温泉のすぐそばまでやってきたのです。その中の親分らしき者が「おい、こんなところに温泉があるぞ!」と、言いました。他の二人も「へえー。こんなところに温泉があったのか!」と、言って驚いた様子でした。そして親分らしき者が「いやあ、きょう泥棒してきて、だいぶ儲かったぞ。みんなご苦労だった。この温泉に入って疲れを取ろうぜ!」と言ったのです。そんな様子を見ていたヤングは、この三人は、今、強盗殺人罪で全国に指名手配されている三人であることにすぐ気付きました。この国の善良な国民を震え上がらせている極悪人だったのです。極悪人の三人は、入ってすぐに「ああいい湯だ。」と言い合っていました。ところが、ところが、すぐに、どんどんとお湯の温度が下がっていきました。極悪人の親分らしき者が「何だ、この温泉は!! 何で急に温度が下がってしまうのだ!! このままでは死んでしまうぞ!!」と、大声で叫んだのです。そんなことを叫んでいる間にも、お湯の温度は、どんどん下がっていくばかりです。とうとう水が凍るぐらいの温度まで下がってしまいました。三人はたまったものではありません。すぐさま温泉から出ました。そして、ブルブル、ブルブル、と震えだす始末です。三人の中の一人が「早く服を着ないと、かぜをひくぜ。」と、言いました。そしてこの三人は、急いで服を着たのでした。そんな様子を見ていたヤングはびっくりしました。そして心の中で「変な温泉だなぁー。俺が入っていても何の変化もない。この温泉はいったいどういう温泉なのだ?」と思ったのです。そうこうしているうちに三人の極悪人は震えながらどこかへ行こうとしていました。ヤングは危険と思いながらも、その三人を尾行しよう、と考えたのです。そして三人に気付かれないように尾行していきました。

腹が減ったらおまんまで元気、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

 しばらく尾行していくと、小さな小屋にたどり着きました。ヤングは「ははぁー。ここがあの極悪人どもの隠れ家だな。」と、思いながら、三人に気付かれないように、静かにその場所を離れて、またさっきの温泉のあるところへ戻りました。戻ったら、温泉は最初の43度ぐらいの温度に戻っていました。ヤングの疑問は益々深まっていくばかりです。ヤングは「とりあえず、まず家に帰ることが先決だ。」と考えました。そして最初に、極悪人の三人が歩いてきた道をたどって、何とか自分の村にたどり着くことができました。

 そして家にたどり着いたヤングは、疲れていたので、一晩ぐっすりと寝ました。そして翌日、朝起きたヤングは考え込んでしまったのです。「うーん。うーん。何であの温泉はあの三人が入ったら温度が下がったのか?」と。こんなことを三日ばかり考えていました。そしてヤングは「きっとあの温泉は善人と悪人を区別することができるに違いない。悪人が温泉に入ると温度が急激に下がってしまうに違いない。」と、いう一つの仮説を立てました。「そうか、もしかしたら、あの温泉は人を見る温泉かもしれない。」と、いう、とんでもない仮設だったのです。ヤングはすぐにこの仮説を証明したいと思い、この国の都の「オスホルム」という大きな町の牢屋に入れられている極悪人を、役人に温泉まで連行して来てもらって、この温泉に入れて実験したいと思いました。そんなことを考えたヤングはいてもたってもいられなくなり、すぐに、この村から歩いて二日かかる「オスホルム」の町へと向かいました。

この町に着いたヤングは、すぐに牢屋の番人をしていた役人に温泉のことを話し、自分が考えた仮設を話しました。ところがこの役人は「この若造は頭が変になったのか。」ぐらいにしか、思ってもらえませんでした。これは仕方がないと思って、すぐに、あきらめずに、ヤングは、その役人の上司のサンダーという男に温泉のことを話しました。サンダーは「なかなか面白い話だ。もしそれが本当ならお前はこの国の英雄になれるぞ。」と、言ったのです。ヤングはすぐに「どうして私がこの国の英雄になれるのですか?」と、すぐに問い直すと、サンダーは「実はヤング、この国の王様レイ12世様は、この国にあまりにも多くの海賊や泥棒が多いので、頭を痛めていらっしゃるのだ。外国からは、あなたの国の海に近づいた船は帰ってこない、いったいどうしたことなのだ、という問い合わせが殺到しているのだ。これはこの国の海賊どもが、外国の船を襲って、乗っている人々を皆殺しにし、金品を奪っているに違いないのだ。しかし、海賊どもも、なかなか利口で、証拠を残さないのだ。加えて、国内では強盗殺人事件が頻繁に起きている。こんな状態では王様も安心して夜も眠れないのだ。そしてこんな現状を、なんとか改善して、海賊や極悪人のいない、国民が安心して生活できる国を創りたいと考えていらっしゃるのだ。しかし、海賊や極悪人どもの検挙率は低いのだ。兵隊の数も増やして対応しているのだが、さっぱり効果が上がっていない。そんなわけで、お前が言ったことが本当なら嘘を言っている人間でも、すぐに分かるだろう。そうすれば多くのものを検挙できるのだよ。そうなれば、お前は王様の悩みを解決できることになる。だから、英雄になれるということだ。」と、言ったのです。ヤングはこの話を聞いて、何だか怖くなってきました。そして心の中で「もし、自分の仮説が間違っていたら、王様によってギロチンにかけられて、処刑されるのではないか。」と、思ったのです。そんなことを思っていると、サンダーが「私が王様にこのことを話しておく。明日、またこの牢屋の前に、朝の九時に来なさい。」と、言ったのです。ヤングは話がどんどんと進んでいったので、益々怖くなってきました。しかし、ここまできた以上、腹を決めなければならない、と考えました。そして、宿を探して明日に備えることにしました。

王様

 ゆっくりと休んだヤングは、約束の時間に牢屋の前に行きました。そうすると、な、な、何と、そこには、王様と、兵隊が千人と、王様の世話係が百人いたのです。王様は馬に乗って、ヤングの来るのを待っていました。あまりの物々しさに、ヤングはびっくりしてしまいました。そしてサンダーが「ヤング、まず王様に拝謁しろ。そして王様がお前に話があるそうだ。」と、言いました。ヤングはすかさず、王様に拝謁しました。そうすると王様が「そちがヤングか。サンダーから話は聞いた。そちの話が本当かどうか、きょう一人の極悪人のワルーダという男を、牢屋から出して、そちの村の山奥の温泉に連行して、そちの話が本当かどうか、実験することになった。そちもすぐに出発の準備をしろ。」と、いきなりおっしゃったのです。ヤングは「はい王様。分かりました。私はすぐに出発できます。」と、言いました。そしてサンダーが「ヤング、俺と一緒に歩いて王様に道案内をしてくれ。」と、言いました。ヤングはすかさず「はい。分かりました。」と、言いました。そして牢屋から、「ワルーダ」という名前の、一人の極悪人が出され、兵隊の厳重な護衛の下に連行されて、温泉に出発したのでした。この「ワルーダ」は強盗殺人で10人殺している死刑囚でした。兵隊の隊長の声が、けたたましく朝の町に響きました。「さぁー、もろども、出発だぁー」と。そして兵隊が「オー! オー!・・・・」と叫びました。ヤングは「もう、どうすることもできない。もしこの極悪人を温泉に入れて、温度が下がらなかったら、俺の命を王様に差し上げるしかない。」と、再び腹を決めたのでした。

 二日ばかり野営して、ようやく目的地の温泉に着きました。着くとすぐに王様が「なかなかいい温泉だ。」と、言いました。温泉はヤングが最初に発見したときと同じく、湯気を出していました。そして王様が「みなのもの、少し休んでから実験をする!!」と、命令を出しました。そんな王様の命令を聞いた兵隊たちは「オー! オー!」と言ってそれぞれ休みました。


しばらく休んでいたヤングは王様に「この近くに、全国に指名手配されている強盗殺人犯の隠れ家があります。前に温泉に入っていたら、この犯人たちがやってきて、温度が急激に下がったので、あわてて温泉からあがったところを、あとをつけて発見しました。」と、報告しました。王様は「でかしたぞ、ヤング。それでは兵隊を百人連れて隠れ家まで行ってきて、捕まえて来い。」と命令しました。ヤングは王様が兵隊の中から選んだ、精鋭部隊百人を連れて、前に行ったことのある隠れ家に向かいました。

 そしてその隠れ家に着くと、三人の極悪人たちは、隠れ家で酒を飲んでいました。宴会を始めていて、べろん、べろん、に酔っ払っていました。そして急に外が騒がしくなったことに気付いた極悪人の一人が、隠れ家の小さい穴から外を見ました。そして腰を抜かしてしまいました。「親分!! 周りは兵隊でいっぱいですぜ!! もう終わりだ!! 」と叫んだのです。と、その瞬間、兵隊がその隠れ家を急襲し、三人を捕まえてしまいました。極悪人の三人はいったい何が起きたのか、さっぱり分かりませんでした。

 極悪人三人を捕まえてきたヤングは、すぐに温泉のところへ帰り、この捕まえてきた三人を王様に差し出しました。そして王様は「このものどもは、金のためなら、人を殺すことなど、何とも思わない、超極悪人なのだ。」と、言いました。そしてすかさず「ヤングよ。本当にでかした。ほめて使わす。」と言ったのです。王様にほめられたヤングは「もったいないお言葉です。」と、言って、後ろに下がりました。そんなことを言ったりしている間にも、極悪人の三人は「いったいここで何が起きているのだろう?」と、いうような不思議な顔をしていました。

 そうこうしている間に、いよいよ、この温泉の実験が始まろうとしていました。王様が「牢屋から連れてきた極悪人ワルーダをすぐに温泉に入れるのじゃ!!」と、いう命令が下りました。サンダーが「はい! 王様、分かりました!」と、言って牢屋から連れてきた極悪人ワルーダを裸にして温泉に入れました。何の説明も受けていなかったワルーダは、何が何だかさっぱりと分かりませんでした。それでもワルーダはうれしそうに温泉につかりました。ヤングは、果たして温泉の温度が下がるかどうか、心配で、心配でたまりませんでした。そんなことを心配していると、なんと温泉の温度が見る見るうちに下がってきました。これに驚いた極悪人のワルーダは「急に温度が下がってきあんしたぜ。」と、サンダーに言いました。そしてつづけて「このまま入っていたら寒さで死んでしまいますぜ。」と、言いました。すかさずサンダーは「よし分かった。温泉から出ていいぞ。」と、言いました。そして極悪人のワルーダは温泉を出て、すぐに服を着ました。それを見ていた王様は「念のために、ヤングも入ってみろ!」と言ったのです。ヤングは「王様、ほんの少しお待ちください。温泉の温度が徐々に上がってまいります。適温になりましたらすぐに入ります。」と言いました。王様は「そうか。それでは少し待つとしようか。」と、言いました。そしてしばらくすると温泉の温度がヤングの言ったとおり、前の約43度の適温に戻りました。すかさず、ヤングは温泉に入りました。ヤングが少し長く温泉に入っていても、温泉の温度は下がりませんでした。これを見ていた王様は「よし! この実験はヤングの言ったとおりの結果になった。この温泉の名前を``世直し温泉``と命名する。そしてここに、専門の役所を作り、全国から海賊や極悪人と思われるものたちを、この温泉に一人ずつ入れて、嘘を言っているかどうか、見極めることとする。そしてこの役所の総責任者をヤングとする。きょうからヤングはバイキング王国の``極悪人撲滅担当大臣``に任命する。ヤングよ、心して、この国のためにがんばってくれよ。」と、言ったのです。そしてすぐに王様は「ヤングよ、私のこの考えを、受けてくれるか。」と、言ったのです。ヤングは「光栄であります。身を粉にしてがんばります。」と、言ったのです。

 そんなことがあってから、数日後に、温泉のところに新役所の「こころ検査所」の、建設が始まりました。千人は宿泊できる施設も完成しました。始まって二年で完成しました。この施設の建設で雇用にも貢献することができました。そして全国から、多くの海賊や、極悪人と思われるものが送り込まれました。この施設の周りは、逃げられないように、高い柵も設けられました。そして、常時二千人の兵隊が常駐していることとなりました。そして、その総責任者となった「ヤング極悪人撲滅担当大臣」の、指揮のもと、毎日、毎日一人ずつ温泉に入れて本当の犯人を見つける作業に追われたのでした。全国の海賊や極悪人と思われる人々には、王国から「いい温泉があるから無料で泊まりに行きませんか。」と、いうふれこみで集められたのです。何も知らない、そんな人々は、温泉に入る前に、担当役人から必ず質問される項目がありました。それは「あなたは善人だと思いますか? それとも悪人だと思いますか? 」と、いう質問だったのです。ここに送り込まれた全部の人々は「はい、私は善人です。」と、答えて温泉に入っていきました。そしてその結果、ほとんど全部の人々は温泉に入って、すぐに温泉の温度が下がる結果になりました。そして温度が下がってしまうことに、びっくりして、すぐに温泉から上がり、そのまま牢屋に入れられてしまいました。

そんな状況の報告を受けた王様は「人間は、相手が知らないと思うと、しらばっくれる動物だ。そして簡単に嘘をつく動物だ。」と、つくづく思いました。そして、そのことを、心に刻んで、王国を治めていきました。国民も「悪いことをしても、結局は捕らえられて、牢屋に入れられるのだから割に合わない。」と、分かったので、悪いことをする人はどんどん減っていきました。その結果、この王国には、海賊や極悪人が、ほとんどいなくなり、国民が安心できる、すばらしい王国になりました。そして王様は、王国の名前を、バイキング王国から「ノルホルム王国」と変更しました。そしてこの王国は、漁業、農業、林業、手工業などの諸産業が発達して、末永く栄えました。しかし、なぜ温泉が善人と悪人を、見極めることができるかは、誰も永久に分かりませんでした。  おしまい    

あなたはこの温泉に入ると、温度が下がるほうですか、それとも温度は、そのままの方ですか。

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「陸の神様」と「海の神様」の地球分捕り合戦

陸の神様海の神様

 昔々、そのまた昔、陸の神様と海の神様がこの地球の表面積の分捕り合戦をしていました。陸の神様は「この地球は全部わしのものだから、おぬしはこの地球から出て行ってくれ!!」などと、乱暴な言葉で海の神様に言っていました。海の神様も「いや、いや、陸の神様どん、この地球は全部、私のものだから出て行くのはあなたのほうです!!」と、負けずに言っていました。毎日毎日お互いに一歩も譲らず、こんな調子で何億年も争っていました。

 こんなことを争っている報告を受けた、この地球から9000億兆光年離れている神界の、精霊党党首ウルトラエンゼル神(No1. 宇宙創造の神々の攻防参照)は「こんなことでは、いつまでたっても収拾がつかん。私が地球に行って仲介しなければならん。神界瞬間宇宙移動マシーン(略してSSUIM)で今すぐ、地球に行く。」と、いいました。側近はあわてたのですが、ウルトラエンゼル神の意思は固く、考えが変わる様子は見受けられなかったので、すぐにSSUIMを用意しました。そして、ウルトラエンゼル神は、それに乗って地球へと向かったのです。実は精霊党は、天の川銀河(太陽系がある、わたしたちが見ている銀河)の中心部に「神界宇宙問題発見探査衛星((略してSUMHTE)」を配置していたのです。ですから地球におきている問題を逐次報告を受けることができたのです。

 瞬時に地球にやってきたウルトラエンゼル神は、すぐに仲介に入りました。「まあぁ、まあぁ。両神様、まずは頭を冷やしてください。ここは一つ、私に任せませんか。」と、ウルトラエンゼル神は切り出したのです。それを聞いていた陸の神様は「はろばる、こんな宇宙の片田舎の地球まで来ていただいてありがとうございます。わしは別に問題はありません。」と、言いました。海の神様は「私も特別に問題はありません。」と、以外と素直に言ったのです。するとウルトラエンゼル神は「ご了解いただいて助かります。はるばるこの地球にやってきたかいがありました。」と、言いました。するとすぐに、陸の神様が「ウルトラエンゼル神様、いったいどんな和解案をお考えですか。」と、言ってきたのです。ウルトラエンゼル神は「ここは平等に五分五分ということでどうでしょうか。」と、言いました。すると陸、海、両神様はいっせいに「とんでもないことです。だれが半分半分で決着するものか。」と、反発しました。これにはウルトラエンゼル神も頭を抱えてしまいました。そして最初からこんな状態で、はたして話がまとまるかどうか心配になりました。

腹が減ったらおまんまで元気、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

そして、しばらく考えていたウルトラエンゼル神は「それでは、両神様のご希望をお聞きしたいと思います。まず、陸の神様のご希望は?」と、言いました。陸の神様は「そうだなあ。わしは最低8割もらわないとだめだなあ。」と、言いました。続けて、海の神様も「私も8割もらわないとだめです。」と、言ってきたのです。これを聞いたウルトラエンゼル神は「お前たちはどうしてそんなに欲が深いのだ。まったく困ったものだ。」と、つぶやきました。そして続けて「実は陸の神様どん、これから話すことは、最後の切り札にしよう、と思っていたが、お前たちの話を聞いていると、まったくまとまる可能性はない、と考えざるを得ないので、ここで話すことにする。」と、言いました。陸の神様は「いったいそれはどういう内容ですか。」と、聞いてきました。ウルトラエンゼル神は「実は、超高性能神界コンピューター(略してTKSC)で地球の未来をシュミレーションしてみたら、この地球は、将来人間という動物が誕生し、陸に住むようになる。そして、その人間は自分たちの生活を豊かにするために、地球世紀18世紀の産業革命以来この地球の資源をどんどん使う。特に石油や石炭の化石燃料を大量に消費してしまうのだ。そして人間の人口は減るどころか益々増えていくのだ。こんな状態になることが分かっているのに、陸を多くお前に与えてしまうと、人間は益々開発を進め、この地球をだめにする可能性がある、ということなのだ。それに加えて人間は、様々な国を創ることも分かっている。そして、そんな国を創ったばっかりに、人間の悲劇が始まるのだよ。それは土地(または領土)をめぐる争いだ。人間は「土地」というのが好きで、そのためには戦争をしてでも自分の国の土地にしたいのだ。そしてこの戦争で多くの人間が死ぬ。だから私はお前にあんまり多くの陸を与えたくないのが正直な気持ちだ。もし仮に、陸を多くお前に与えたらTKSCのシュミレーションで見たこと以上の争いが、人間の世界で起きることは間違いないだろう。だから2ないし3割程度がちょうどいいのではないか、と考えているのだ。」と、言いました。すると陸の神様は「ウルトラエンゼル神様のいうことだから、そのことは間違いないと思いますが、何ともさびしい数字だなあ。」と、言いました。そして、それを聞いたウルトラエンゼル神は「それにな、陸の神様どん。人間は海の魚や海藻、貝なども食料にすることが分かっている。もし仮にお前に陸を多く与えてやると、海の中の魚や海藻などの資源は人間が食い尽くして、すぐになくなる可能性が大きくなるのだよ。少し海を広く確保しておかないと、大変なことになるのだ。ここのところを分かってもらいたいのだ。」と、言ったのです。それを聞いた陸の神様は「うーん。うーん。そうか。そんなことになってしまうのか。」と、深刻に考え込んでしまいました。ウルトラエンゼル神は、続けて陸の神様に「まだあるのだよ。将来人間は、この地球の化石燃料を燃やして生活するために、二酸化炭素が増えすぎて地球温暖化問題を発生させてしまうのだ。二酸化炭素は温室効果があるので、この問題はなかなか難しい問題になってくるのだよ。この問題は人間の欲望と深く関わっているのだ。工業化のスピードが早いか、遅いかによって先進国、後進国に別れ、それぞれ競争し、自分たちの国を豊かにしていくのだ。しかし、ようやく工業化に目覚め、これから豊かになっていこうとしている後進国は、この地球温暖化問題に消極的になるのだ。そして中には先進国なのに、自国の利益を優先して、この問題に消極的な国も現れるのだ。どんなに多くの国が、地球温暖化問題に積極的に関わっていこうと思っていても、この問題に消極的な一部の大きな国々が協力していかないと、焼け石に水、ということになりかねないのだ。こんなわけで、とんでもないことになっていくのだよ。だから陸の神様どん、3割で手を打ってもらえないだろうか。」と、言ってきたのです。それを聞いていた海の神様は「へぇー。地球は将来そんなことになるのですか。考えさせられました。そうすると、今のウルトラエンゼル神様の案だと、私は7割ということになりますね。まあ、悪くはありませんので、私は賛成です。」と、まず海の神様が言ったのです。すると陸の神様は「今の話を聞いて、あんまり陸を多くすると、とんでもないことが待ち受けていることが分かった。仕方ないが、わしもこの案に賛成する。」と、言ったのです。それを聞いたウルトラエンゼル神は「よし、これでまとまった。あとで、なんだかんだと問題を起こしてはだめですよ。」と、両神様に念を押したのでした。

地球

 そして最後に陸の神様が「ウルトラエンゼル神様、もし仮に将来人間が地球温暖化問題を軽く考えて、一丸となって解決出来なかった時はどうするお考えですか。」と、聞いてきました。ウルトラエンゼル神は「そのときは、陸を全部なくして、この地球を海だけにしてしまうよ。」と、言って、9000億兆光年離れている神界にSSUIMで帰っていきました、とさ。   おしまい

こんな、いきさつで、地球の陸と海の割合は、陸が3割で、海が7割になりました。

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隧道(ずいどう)掘りに一生をささげた男
(隧道はトンネルのこと)

隧道堀りに一生をささげた男

 昔々、東海地方の山岳地帯に、ある村がありました。この村は四方を山に囲まれた大変厳しい環境にありました。村人は隣の町へ行くにも高い山を登っていかなければなりませんでした。しかしこの山には道らしきものはありませんでした。そしてこの山は急斜面が多くあり、いつも落石の危険にさらされていました。村人の何人かはこの落石の犠牲になって死んでいました。また、この山には熊も住んでいましたので、この熊に襲われる者もあり大変危険な山だったのです。 ある日、この村と、山を越えた隣の町の人達が集まり、この危険な山を安全に山越えする方法はないものかと話し合っていました。道をしっかり整備すべきとか、落石を防ぐ防護柵をつくるべきとか、のいろいろな意見がでてきました。そして多くの中の意見の一つに、山に隧道を掘って貫通させて、人と大八車を通らせてはどうか、という意見がでました。喧々がくがくの議論の結果、一番安全に人が通れる方法は山に隧道を掘って貫通させることだ、という結論になりました。この結果、村の人達と隣の町の人達とが協力して山に隧道を掘ることになったのです。 この隧道掘りは難工事が予想されましたが、村と町の人達はそれぞれ準備し、村の人達は自分たちの村の方から掘ることになりました。町の人達は自分たちの町の方から掘ることになりました。

かなずち

機械も何もない昔のことですから、たがねを、かなづち、でたたいて、掘るしか方法がありませんでした。それもすべて人力ですから、なかなかはかどりません。しかし、村の人達と町の人達が一丸となって掘っていった結果、貫通するまで、今でいう、あと十メートルのところまで掘り進みました。ここまでくるのに十年の歳月がかかっていました。双方で投入した人数やお金は莫大なものがありました。途中で地下水がでて、かなりの人数が犠牲になりました。しかし、何とか、ここまできたのです。しかし、あと十メートルがなかなか掘ることができませんでした。その原因はどんなたがねを使っても、どうしても岩にそのたがねが通用しないのです。村の方からも、町の方からも、まったく歯が立たなかったのです。ここまで来て、村の人達も町の人達も、あきらめることができず、全国の鍛冶屋から取り寄せた、あらゆるたがねで掘ってみました。しかし、どんなたがねで掘ってもだめでした。考えたすべての方法でやってみました。それでもだめだったのです。 そんなある日に、村の人達と町の人達が話し合いました。その結果、この最後の十メートルを掘ることは、やむなく、あきらめることになりました。中には悔しくて泣くものもいました。しかし、どうしようもないことだったのでした。 そんなことが決まり、山の現場はそのまま放置されてしまいました。そしてそんなことがあってから五年がたったある日に、旅をしている一人の青年がこの村を訪れました。この青年の名前は青柳寛八といいました。年は23歳でした。彼は武家の出身で、身分は武士でしたが、人生とは何か、生きるとは何か、などの問題で悶々と悩んで、その答えを求めるために家を出て全国を旅していたのです。青柳寛八はどこへ行っても、自分が抱えている悩みの答えを見つけることはできませんでした。 

腹が減ったらおまんまで元気、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

そんな日の夕方、寛八は百姓の権市(ごんいち)の家に立ち寄りました。「こんばんわ。どなたかいらっしゃいますか。」と、寛八は言いました。すると奥のほうから権市が出てきました。権市は「どなたさんかのう。」と、言いました。寛八は「拙者、青柳寛八と申します。実はわけあって旅をしています。このあたりは旅籠もなさそうなので一晩泊めていただけないでしょうか。それなりの宿賃をお支払いいたします。」と、言いました。すると権市は「それはお困りでしょう。今日はうちに泊まっていってください。さあさあ、お上がりください。」と、言いました。寛八は「ご主人殿、かたじけない。お世話になります。」と、言って家に上がりました。そして客間に通されました。権市は女房のお幸(さち)をすぐに呼びました。そしてお幸に「きょう一晩泊めることになった青柳寛八殿じゃ。すぐに風呂に入ってもらって、そのあと、晩酌するので用意してくれ。」と、言いました。お幸は「はい分かりました。すぐにご用意します。」と、言って台所の方へ行きました。そして夕飯の支度と、晩酌の支度を始めました。 寛八は風呂に入り、客間に来るとすでに晩酌の用意がしてありました。そしてすぐに権市と一緒に晩酌を始めました。酒を飲み始めてしばらくすると寛八は「権市殿、この村に来る途中、隧道を掘ってある山を見たのですが、あれは何ですか?」と、質問しました。権市は「あれはだいぶ前に、村と隣の町と一緒に総力を上げて掘ったものだよ。しかし、真ん中あたりの十メートルほどがどうしても硬くて掘れなかったので、そのままになっているんだ。莫大な金と多くの人達を投入してやった事業だったんだが、途中で挫折したしろものだよ。」と、言いました。寛八は「そうだったのですか。もったいないことをしましたね。もう少し掘れば貫通したのに。」と、言いました。すると権市は「あなた様はお見受けしたところ、武家の出身と見ました。何でこんな旅をしているのですか?」と、聞いてきました。寛八は「実はいろいろと悩みがありまして、その答えを見つけるために旅にでたのです。」と、言いました。すぐに権市は「そうだったのですか。若い頃というものは、いろいろと悩みがあるものですよね。わたしも若い頃はそうでした。百姓が嫌で、嫌で、悩んだ末に家出をしてしまいました。行き着いたところは江戸でした。江戸で悶々と悩みながらいろんな仕事をしながら暮らしていました。そして家出をして3年目の頃ある大工の棟りょうと飲み屋で意気投合していろいろと話をしました。その時、棟りょうが、''お前は家もあり、田畑もあるのに、どうしてこんな江戸で働いているんだ。家へ帰って自分なりに工夫しながら家業の百姓をやってみてはどうだ。おもしろ味がでてくるかもしれないぞ,,と、何気なく言ったこの一言で、わたしは間違った生き方をしているのに気付いたのです。私は、 その時、百姓として生まれてきた意味が分かりました。親とは違った百姓への道があることに気付いたのです。そしてそれからというもの米より、野菜中心にしていくことを決意し、死に場所をここに決めました。今は亡き親もそのことを喜んでくれました」と、言いました。これを聞いていた寛八は「そうですか。そんなことがあったのですか。でも権市殿は幸せですなぁ。死に場所がちゃんと決まっていて。拙者は何をしたらいいかも分からず、もちろん死に場所も決まっていません。いまだに生きる意味も分からず、人生の何たるかも分かりません。暗黒の悩みの中にいます。

くらやみ

なんとも情けないことです。人様から見れば贅沢な悩みに見えるかもしれませんが、拙者にとっては生きるか死ぬかの重大問題なのです。何とか分かってもらえますか。」と、言いました。すると権市は「寛八殿、私は分かりますよ。あなたの苦しみは。若い頃は自分の人生というものを真剣に考えるものです。分かります。分かります。」と、だいぶ酒に酔ってきた感じで言いました。寛八は「理解してもらってありがたいです。拙者の親戚では、あんな道楽息子は勘当してしまえ、とかの声が上がっているそうです。」と、言いました。そして続けて「権市殿、人間が生きるということは、いったいどういうことなのでしょうか。」と、聞いてきました。権市は「なかなか難しい問題だ。しいていえば、死ぬことを見つけることではないだろうか。」と、哲学的な答えを言いました。寛八は「権市殿はなかなかの苦労人ですね。生きるとは、死ぬことを見つけることとは、なかなか言えることではないですね。もう少し説明してくれますか?」と、言いました。すると権市は「人間というものは必ず死ぬんだ、ということが分かれば、どう生きるかということが見えてくることだ、という意味なんだ。あと、数十年もすれば、この世の中に生きている人達は間違いなく、みんな死んでしまうはずだ。そうだろう、寛八殿。あなたの親や文句を言っている親戚のものも、みんなこの世から消えていなくなるのだ。」と、言いました。寛八は「それはそうです。みんなこの世から消えていなくなります。残るのはその人のお墓だけです。中には墓さえ残らないものもいます。なんだか虚しいですね。」と、言いました。権市はすぐに「そうなんだよ、寛八殿。いいところに気付いた。人生は虚しいものだよ。だから人生の意味を求めて一生懸命生きなければならないのだよ。生きるためには、生きる意味が分からなければならないのだよ。自分が死ぬことが分かれば、この生きている時間というものが、いかに大事なものかが分かるようになる。」と、人生の先輩らしく言いました。そして寛八に「まあまあ、きょうは無礼講だ。大いに飲もうじゃないか。」と、言って寛八に酒を注ぎました。寛八は父親にも聞いたこともなかった権市の死生観に、何か開眼させられた感じを持ちました。そしてそんな思いを持ちながら権市の注ぐ酒をぐいぐい飲みました。そして知らないうちに旅の疲れも手伝って寝てしまいました。 翌日、目を覚ました寛八は、すでに朝ごはんが用意されていることにびっくりしました。権市は「おはよう。ゆっくりされましたか。だいぶお疲れだったようだ。さおさあ、顔を洗ってきたら、すぐに食べてください。たいした料理ではありませんが腹いっぱい食べてください。」と、寛八に言いました。寛八は「権市殿、かたじけない。」と、言って顔洗い場に行きました。そしてもどってきて朝ごはんをいただきました。

朝食

そして寛八は「権市殿、きょうはまず、あの山の隧道に行ってみようと思っています。きのうの権市殿のお話を聞いていて、感じるものがありました。」と、言いました。権市は「それはあなたの自由です。しかし、もう何年もだれも中に入っていないので注意してください。中は暗いので、私がろうそくを差し上げますからこれで明かりをつけていってください。」と、親切に言ってくれたのです。寛八は「ありがとうございます。ところで宿泊代はおいくらですか。」と、言いました。権市は「これも何かのご縁です。宿泊代はいただきません。」と、言いました。寛八は「それでは拙者の気がすみません。」と、言いました。権市は「寛八殿、そんなことよりお金を大切にしてください。この世の中、何が起こるか分かりません。私のところは本当にいいのです。」と、言いました。寛八は「それではお言葉にあまえます。かたじけない。」と、言って山の方へと歩いていきました。 山の村の方の、隧道の入り口に来た寛八は、その中にろうそくをつけて入っていきました。そして硬い岩石のところまで行ってみました。村の人達が、たがねで挑戦したあとが残っていました。寛八はそこを手で触ってみました。本当に硬い岩石だったのです。そして村の人達と、町の人達の無念さが、ひしひしと伝わってきました。しばらく、この隧道の中で腰を下ろして考え事をしていた寛八は、何を思い立ったのか、急に立ち上がって隧道から出て行きました。そしてまた権市の家の方へと戻っていきました。 権市の家に着いた寛八は開口一番「権市殿、拙者はあの山の隧道を掘ることに決めた。きょうからあなたの家の納屋に寝泊りさせてくれませんか。」と、いきなり権市に言ってきたのです。権市はびっくりして「寛八殿、気でも狂ったのですか。あの隧道はどんなことをしてもびくともしなかったのですよ。大勢の人がそれを実証しています。そんな隧道をあなた一人で掘れるものではありません。みんなでやってもできなかったことを考えずに旅をしてください。」と、言いました。すると寛八は「権市殿、誰もできなかったのでやってみようという気持ちになりました。拙者は誰もできなかったこの隧道を掘ることに一生をかけてみようと思ったのです。人がやってもできなかったことに挑戦したくなりました。きのう、あなたから聞いた死生観で、この隧道を見て開眼しました。」と、言いました。権市は「一日働いても一銭にもなりませんよ。ましてや、誰も協力もしないし、そんな条件の悪い中で、できっこありませんよ。あきらめるなら今ですよ。」と、言いました。寛八は「いやぁ、天がこの地に拙者を招いて、あなたと引き合わせてくれたに違いありません。拙者はだれがなんと言おうと決めました、やってみます。実はここに15両ほどあります。これが今の拙者の全財産です。これを権市殿に差し上げますので、当分の間、納屋に寝泊りさせてください。」と、言いました。権市は「そんなに決心が固いならば、やってみなさい。私はもう何も言いません。ただ、納屋に泊まるのにお金は要りません。今あなたが持っている15両でいろいろと隧道を掘る道具を買ってください。道具がなければ隧道は掘れないのですよ。そして納屋に寝泊りするだけでは長期間作業はできません。人間、食べなければ死んでしまいます。うちは女房のほかに娘が一人居るだけで、畑もあり、食料は自給自足ですから食料の援助もできます。」と、言いました。これを聞いた寛八は「いやいや、そういってもらうと助かります。きょうからお世話になります。」と、言いました。 権市はこのことを女房のお幸と、娘のお節に話しました。これを聞いたお幸とお節は「寛八さんは変わった人だ。誰もがあきらめていることを一人でやろうとしている。まあ、その気持ちだけはたいしたものなので、できる限り協力してやろう。」という気持ちになりました。寛八はすぐに山の隧道の調査に着手しました。そしてたがねなどの、隧道を掘る道具の手配も隣町の金物屋に手配しました。そして道具が届いてからというもの、毎日毎日山の隧道に入って、ろうそくの火を頼りに、かなづち、で、たがねをたたいては隧道を掘っていました。しかし、岩石は硬く、とうてい歯が立ちませんでした。何百本ものたがねを無駄にした寛八は心の中で「こんな状態を繰り返していても何も前に進むことはできない。なにか別な工夫をしなければならない。」と、思うようになりました。そしていろいろ研究した結果、特別に大きな、丈夫なたがねを鍛冶屋に注文しました。そのたがねは、山の隧道の頭上に縄でぶら下げて、振り子のように勢いをつけて岩石を砕いていくものでした。たがね自体は大きく丈夫なので、勢いがつくと相当の力が岩石に加わりました。前にはびくともしなかった岩石が少し砕けるようになりました。寛八は手ごたえを感じることができました。この山の隧道を掘ってからすでに3年の月日が流れていました。 そんな様子を見ていた権市は「なかなかあきらめないな。きょうはどれだけ進んでいるか見に行ってみよう。」と、お幸とお節に言いました。二人も同意したので三人で寛八が作業している山の隧道に行きました。山の隧道は今で言う10センチは進んでいました。それを見た権市は、あんなに大勢の人がいろいろやってもびくともしなかったこの隧道が、少しは砕けて進んでいるのを見てびっくりしました。そして寛八に「しかし、ようがんばったのう。びくともしなかった隧道が少しは前に進んでいる。いやぁ、たまげた。たいしたものだ。」と、言いました。寛八は「まだまだです。勝負はこれからです。何とか一生かければこの隧道は貫通します。」と、言いました。そして権市はそのとき、寛八の根性が本物だと心から思いました。そんなことを思っているそのとき寛八は「権市殿、拙者はこの山の隧道を掘って死にます。とうとう死に場所を見つけました。こんな幸せはありません。これもあなたのおかげです。あなたの家で最初に泊めていただいたとき、あなたが拙者に死生観を話してくれていなかったら、きっと一生旅を続けて虚しく人生を終わるところでした。今はつらいですが、はっきりとした目標があります。死に場所があります。」と、きっぱりと言いました。これには権市もびっくりしました。すかさず権市は「きょうは作業が終わったらうちで夕飯をたべてください。みんなで待っていますから。」と、寛八に言いました。寛八は「はい、分かりました。」と、言ってふたたびもくもくと作業を続けました。 夕方になり寛八が作業から戻ってきました。そして夕飯を約束どおりみんなで食べました。食べ終わって権市が「実はなぁ、寛八殿、うちに養子として入ってくれないか。うちの娘の婿さんにならないか。」と、言ってきたのです。寛八も突然こんなことを言われたのでびっくりしました。そして「お節さんにはこの話はしてあるのですか。」と、権市に言いました。すると権市は「してある。あなたがいいと言えば、何も文句はないそうだ。」と、言いました。寛八は「突然なので一晩考えさせてください。」と、言いました。そして隣の納屋の寝床へと向かいました。納屋に帰ってきた寛八は考えました。そしてどっちみち、この山の隧道の中を死に場所と決めたこともあり、権市の話を受けることにしました。そして翌日、その旨を権市に話しました。 そんな話が決まってまもなく、権市の家で祝言がありました。晴れて寛八とお節は夫婦となりました。そして寛八は納屋ではなく権市の家に寝泊りができるようになりました。権市はそれからというもの寛八に物心両面の援助をしてくれました。そして益々山の隧道を掘ることに集中できるようになりました。祝言をしてから二年後に男の子が生まれました。名前は一郎太と名付けました。子供が生まれても寛八は山の隧道を掘り続けました。10メートルの半分に到達したとき、寛八は50歳になっていました。そのときはすでに権市とお幸はあの世に行っていました。そしてあと半分、生きている間に掘れるかどうか不安がよぎりました。しかし、寛八はそんな不安をもろともせずに、もくもくと掘り続けました。そしてとうとうこの山の隧道を貫通させてしまったのです。

トンネル開通

この山の隧道は大八車も通行でき、すれ違いもできるものでした。地域経済に与える恩恵は計り知れないものがありました。すでにそのとき、寛八は76歳になっていました。百姓は、せがれの一郎太が、ついでやっていました。女房のお節は72歳になっていました。この山の隧道が貫通したことは、近隣の町や村に知れ渡り寛八の偉業は絶賛を浴びました。そしてとうとう殿様にも知られ、寛八は千両のお金をご褒美としてもらいました。しかし、寛八の体は何十年もの隧道掘りでぼろぼろになっていました。そしてとうとう山の隧道掘りが終わった年にあの世に行かなければならなくなりました。ここに寛八の76年間の人生が終わったのでした。死んでから寛八がつけていた日記が発見されました。その日記の最後に「私は死ぬ場所を見つけることができて幸せでした。これも権市殿のおかげと感謝しています。若き頃、悶々と悩んでいたことは無駄ではありませんでした。生きるとは死ぬことを見つけるなり。死ぬことが分かることは生きることが分かることなり。人生とは目標に向かって日々努力することなり。人の幸せは死ぬ場所を見つけることなり。これすべて達成するには、不撓不屈(ふとうふくつ)の精神が必要なり。とうとうこの境地に達するなり。最後に、殿様からのご褒美の千両は村の産業振興の基金として、村に全額寄付するなり。」と、書いてありました。     おしまい

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  あなたは人生の目標、死に場所(骨を埋めるところ)をすでに見つけましたか?

※「不撓不屈」の意味・・・困難に負けない、困難にくじけないこと。

牛の「牛(ぎゅう)太郎の一生」

 昔々、ある百姓の家に、かわいい牛の子が生まれたと。そこの主人はこの生まれた子牛の名前を「牛太郎」とつけたと。ところがこの百姓の家は貧乏だったので、すぐにこの「牛太郎」を売ったと。売り飛ばされた牛太郎は新しい百姓の家に落ち着いたと。そしてだんだんと成長して立派な牛になったと。

 ところが、そこの主人は牛使いが荒い人間だったと。牛太郎が働ける牛になったとたん、それは、それはきつい仕事をさせたと。田んぼの土起こしや、代かきを休まずにさせられたと。最初の頃は牛太郎もがんばったと。「なにくそ!!」と思ってがんばったと。ところがこの主人は、こんなにがんばった牛太郎に、満足においしい栄養ある食べ物を与えなかったと。自分は白いご飯を腹いっぱい食べていたと。牛太郎は「くそっ!! 俺がこんなにがんばっているのに満足な食べ物もくれずに!!」と心に思ったと。牛小屋の飼い馬桶の中は、いつも貧弱な栄養価がない粗末な食べ物ばっかりだったと。この主人は牛を畜生としか考えていなかったと。

牛太郎

 ある年の春に、田んぼの土起こしが始まったと。ところが牛太郎は使うだけ使われて、満足に食べ物も与えられなかったものだから、まったく力が出なかったと。これを見ていた主人は「この役立たずの馬鹿牛が!! 働け、働け!! 働きが悪いと殺して食っちまうぞ!!」と言ったと。それを聞いた牛太郎は「殺せるものなら殺せ!! 死んだほうがまだましだ!! お前ばっかりうまいもの食って、俺にはたいしたものもくれねぇで!!」と心に思ったと。そして毎日「何で俺は牛に生まれたのだ。牛に生まれなければ今こんなに苦しまなくてもいいのに」と思っていたと。牛太郎はこんなことが続いたせいで、とうとう心身ともに参ってしまったと。

腹が減ったらおまんまで元気、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

 こんな牛太郎をそこの主人は「こんな役立たずの牛は売り飛ばすしかねぇ!!」と思ったと。牛太郎は満足に食べていなかったせいでやせていたと。そのために安く売り飛ばされたと。売られた牛太郎の落ち着き先は、又、百姓の家だったと。牛太郎は「又、百姓の家か。こき使われるに違いない。覚悟しておいたほうがいいかもしれない」と心に思ったと。そんなことを思っていたある日、牛小屋に新しい主人がやってきたと。そこの主人の名前は「文吉」と言ったと。文吉は牛太郎を見て「お前は確か牛太郎という名前の牛だそうだなぁ。こんなにやせてしまって。ろくに食べさせてもらえなかったんだなぁ、かわいそうに」と牛太郎に言ったと。それを聞いた牛太郎は耳を疑ったと。牛太郎は初めて人間から優しい言葉をかけてもらったと。文吉は最初、この牛太郎を働かせないで、十二分な栄養と休息を与えて元気な牛にしようと思ったと。そして牛太郎に接するごとに「牛太郎、うまいものをいっぱい食べて力をつけるんだぞ。そしてしっかり休んで体力を回復するんだぞ」と言葉をかけていたと。それを聞いていた牛太郎は「人間にも、こんな人間もいるんだ」と思って、時々涙を流していたと。文吉は牛太郎に言葉をかけてやると牛太郎が「モォー!!モォー!!」と涙を流して泣いて喜んでいるのを見て「俺のところに来た以上、もう大丈夫だ!!」と言葉をかけていたと。その言葉を聞くたびに牛太郎は「よし、こんど元気になったら働くぞ。そして文吉さんに恩を返すぞ!!」と思ったと。

田んぼ

 だんだんと牛太郎は元気になり、体に筋肉もついてきたと。それを見た文吉は「そろそろ働かせてもいいかな」と心に思ったと。そしてその年の田んぼの土起こしに牛太郎を使ったと。牛太郎があまりにもがんばるものだから文吉は「牛太郎、そんなにがんばらなくてもいいぞ。最初は体を慣らすんだ」と言ったと。それを聞いた牛太郎は自然と涙が出てきたと。そしてしばらくして一服することにしたと。牛太郎は初めて田んぼ仕事に一服があることを知ったと。前の主人は一服もしないで働かせていたと。

しばらくすると牛太郎は小便がしたくなり思い切って、ジャー、ジャーと、小便をしたと。するとその小便が太陽の光に反射してキラキラ、キラキラと宝石のように輝いたと。それを見ていた文吉は「牛太郎は何てきれいな小便をするんだ。生まれて初めてこんなきれいな小便を見させてもらった。牛太郎よ、こんなきれいなものを見せてくれてありがとう」と言ったと。これを聞いていた牛太郎は前の主人のことと、いつも思っていたことを思い出して一気に涙が出てきたと。それというのも、前の主人は小便をすると「こんなところに汚い小便をして!! 畜生は畜生だなぁ、まったく!!」と言って怒っていたことと、そんなことを言われるたびに「お前だってどこにでも小便をするくせに!!」と心の中でいつも叫んでいたことを思い出したせいだと。そんなことを思い出しながら牛太郎は「同じ人間なのにこの差は一体何だ?」と思ったと。

 文吉は牛太郎が、がんばろうとすると「牛太郎、抑えて、抑えて。そんなにがんばったのでは寿命が縮まるぞ」といつも言っていたと。又、牛太郎が病気になればちゃんと医者に見せて治療してやったと。文吉は「牛は百姓の宝だ。牛があっての百姓だ」といつも周りの村人に言っていたと。そんな文吉にかわいがられていた牛太郎も、何年か後に、とうとう最後の時がやってきたと。文吉は牛太郎の亡骸を、人間同様にちゃんと葬ってやったとさ。     おしまい

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まごころ地蔵の出張サービス

あなたの心の窓
あなたが抱える 願望、悩み、不安、不平不満、抑圧、憎しみ、恨み、怒り等すべてこの地蔵にぶっつけて(又は話して)下さい。話し等をすれば、もうあなたは一人ではありません。この世の中、確かに頭にくることばかりです。特に憎しみ、恨みで「この野郎!」と思っても、短気を出して犯罪に走り、一生を棒にふらないで下さい。又、どんなことがあっても自殺だけはしないで下さい。
頭にきたらグッドフィーリングイメージトレーニング法®であなたの心にブレーキをかけて下さい。あなたの最大の敵は、あなたの心に住んでいるもう一人のあなたの''弱い自分,,なのです。あなたは、そんな自分に勝って下さい。この地蔵はおトラばあさんに出会えて何百年の苦悩から救われました。あなたの悩み、苦しみ等も何かのきっかけできっと解決できると思います。

※この地蔵にすべてをぶっつければ(又は話をすれば)必ずや「天」からの答えが、あなたの心のなかに表れるに違いありません。

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何でもかなえてくれる神様

神様

 昔々、あるところの小さな村に、それは、それは働き者の孫八という百姓がおったとさ。朝早くおきて、一生懸命働く、村一番の働き者だったとさ。孫八には、お福という女房がおったとさ。そのお福は美人でもなく、どちらかというとあんまりいい女ではなかったとさ。しかし、このお福は村一番の働き者で、家の掃除、炊事、洗濯などの家事は、それは、それは、気が利く仕事をしていたとさ。孫八は家のことは何の心配もなく、すべて女房のお福に任せていたとさ。孫八の家は、田畑はそんなにたくさんはなかったのですが、食うには困らなかったとさ。
 そんな平凡な日々をおくっていた孫八は、稲刈りも終わり、やれやれとしていたとき、ふと町へ出かけてみたくなったとさ。そして5里ほど離れている町へと出発したとさ。町へ着いた孫八はぶらぶらと町を散策していたとき、ある町の一角に、みすぼらしい老人が、なにやら、いかがわしい看板を立てて商売をしていたとさ。看板には「何でもかなえてくれる神様のおふだは金一両也」と書いてあったとさ。孫八は興味をそそられ、そのみすぼらしい老人のところへ近づいていったとさ。するとその老人は「そこの若旦那様、たった一両で何でもかなえてくれるありがたい神様のおふだを買って、この神様を信じてみねぇかねぇ。この神様はそんじょそこらにいる神様ではねぇですよ。このおふだをあんたの家の神棚に三日間置いて、あんたの望むものを、このおふだにお祈りすれば、すべてかなえてくれますぞ。」と、言ったとさ。

腹が減ったらおまんまで元気、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

孫八はそれを聞いて、なにやらいかがわしいと思い、気にもせずに無視して去ろうとしたとさ。そのとき老人が「若旦那様、こんなみすぼらしい老人に一回だまされたと思って、このおふだを信じてみねぇかねぇ。悪いようにはならないから。」と、言ってきたとさ。すると孫八の近くにいた町の人が「この老人は数年前から、ここに居座って、こんないかがわしい商売をしている。この老人は少し頭がおかしいのだ。何でもかんでもかなえてくれる神様など、この世にいるはずがない。いんちきに決まっている。あんたもこんないんちき老人にだまされないほうがいいぞ。この町の人は、だぁれも相手にしていねぇぞ。」と、言ってくれたとさ。それを聞いた孫八は「そうだなぁ、そんな神様などいるはずはねぇよなぁ。この町の人の言うとおりだ。この世でそんなことを信じる人は、一人もいるはずがねぇ。」と、言ったとさ。それを聞いていた老人は「若旦那様、たった一回しかない人生ですぜぇ。これも何かの縁ですよ。こんなみすぼらしい老人ですがねぇ、だまされたと思って信じてみねぇか。あんたが一両だしてこのおふだを買ってくれれば、わしも正月の餅を買うことができますだぁ。ここ数年、誰もこのわしの言うことを信じてくれる人が一人もいねぇもんで、正月に餅を食ったことがねぇです。何とか買ってくださればありがてぇだ。」と、言ったとさ。

餅

それを聞いていた、人のいい孫八は、心の中で「だぁれも信じない神様を、だまされたと思って信じてみるのも面白いかもしれねぇぞ。そしてこの老人は正月に餅を食ったことがねぇ、と言っている。なんだか少し気の毒になってきた。ここは一回このみすぼらしい老人にだまされたと思って、おふだを買ってみるか。」と、仏心が出てきたとさ。そして孫八は老人に「あんたも、こんないかがわしい看板を立てて商売しても、ろくに商売にはならんだろう。俺がだまされたと思って、そのおふだを買ってやろう。」と、つい口走ってしまったとさ。すると老人は「ありがたいことですだ。ここ数年、ここに商売していますが、初めて売れましたでぇ。あんたはきっと本当の幸せを見つけることができますだぁ。」と、少し変なことを言ったとさ。それを聞いていた孫八は「いやぁ、俺も町の人と同じく信じてはいないが、あんたがあまりにもふびんに思えてなぁ。あんたが言うように、だまされたと思って買ってみようと思っただけなんだよ。」と、言ったとさ。すると老人は「この世の中の人々も、人を疑うことばかり考えていないで、人を信じるということも大事なんだ、と気が付けば、この世も少しはよくなるのになぁ。」と、言ったとさ。それを聞いた孫八は「そんなこと言っても、人をだまして金をふんだくる事件ばかりおきているのに、そんなに簡単に人を信じろ、といっても、少し無理がありますよ。人を警戒するのは今の世の中、当然ですよ。」と、言ったとさ。そうすると老人は「確かにそうですねぇ。何でこんないやな世の中になったんでしょうかぁねぇ。まぁ、こんな世の中ではありますがねぇ、人を疑っても、人間の目には見えないものを信じていくのも人が救われる一つの道と思っていますがねぇ。それさえも、疑っている人が多いのですぜぇ。こうなると、この世は真っ暗闇になりますだぁ。」と、言ったとさ。すると孫八は「あんたの言うとおりかも知れんなぁ。しかし、みんな何とかして一生懸命生きているのだよ。人を疑うことはすべて悪いとは言えねぇ、と思いますがねぇ。自分の身を守ることにもなりますよ。なかなか難しい世の中になったということではないでしょうかねぇ。」と、言って、米を売って得た一両を老人に渡したとさ。すると老人は、おふだを一枚孫八にやって「ありだいことです。あんたはきっと本当の幸せをみつけることができますだぁ。」と、また、変なことを言ったとさ。そんなやり取りを見ていた町の人々は心の中で「なんて、お人よしなんだ。こんないんちき老人にだまされて。」と、思ったとさ。
孫八はそんな町の人のことは気にせず、そのお札を買って町の中を再び散策したとさ。すると、あるお屋敷の広い家の前に着いたとさ。家もものすごい豪邸で、孫八の家とは比べ物にならないくらい立派な家だったとさ。孫八は心の中で「こんな立派なお屋敷の家に一回は住んでみたいなぁ。」と、思ったとさ。そんなことを思いつつ、こんどは大金持ちの商人の店に寄ったとさ。店の中には小判がいっぱいあり、孫八は心の中で「こんな大金の中で、一生金を心配しないで、生活してみたいものだ。」と、思ったとさ。そんな店を出た孫八は、今度はきれいで美人の奥さんがいる家の前に来たとさ。そのとき孫八は心の中で「こんなきれいで美人の女房と生活できたら幸せだろうなぁ。」と、思ったとさ。そんなことを思いつつ、こんどはりっぱな料理屋の前に来たとさ。そしてその料理屋の中を見たらおいしそうなりっぱな料理が目に入ったとさ。孫八は心の中で「こんなうまい料理を一生食べて生活できればどんなにか幸せだろうなぁ。」と、思ったとさ。そんな数々の思いをしつつ、町の金物屋から新しい鎌や、くわなどの農具を買って、自分の村へと帰っていったとさ。
家に着いたとき、女房のお福は雑炊を作って孫八を待っていたとさ。孫八は心の中で「きょうも雑炊か。きょう町で見てきた、豪華な料理を毎日食べてみたいものだなぁ。」と、思ったとさ。そんなことを思いながら晩酌のどぶろくを飲んで、お福の作った雑炊を食べて寝たとさ。そしてその晩、小便をしに、おきてきて、きのう買ってきた神様のおふだを思い出し、そのおふだを神棚において、あのみすぼらしい老人が言ったとおりに「どうか神様、広い立派な屋敷に住みたいので、この願いをかなえてください。」と、お願いしたとさ。そして、そのことを三日間夜に起きてはお願いしたとさ。そして翌日の夜に目を覚ましてみると、今までとは違った風景が眼に入ってきたとさ。なんと、なんと、孫八の家はそれは、それは広い立派な豪邸になっていたとさ。孫八は自分の目を疑ったとさ。しかし、どんなに目をこすっても、前の狭い家ではなく、立派な豪邸だったとさ。あの老人の言ったとおりになったとさ。孫八は女房のお福を呼んだとさ。お福もびっくりしたとさ。このいきさつを話すとお福は信じられない顔をして「こんな広い立派な家では掃除が大変で、私一人では手に負えません。あんたにも手伝ってもらいますからねぇ。」と、言ったとさ。それを聞いた孫八は「この俺も掃除をするのか? 大変だなぁ。」と、言ったとさ。しばらくは掃除をしないでも生活できたのですが、そのうちにごみがふわふわと多くの部屋に浮いてくるようになり、掃除をしなければ住めないようになったとさ。そして二人で毎日毎日、掃除で一日終わったとさ。二人は掃除だけでくたくたになったとさ。田畑を耕す体力はなくなってしまったとさ。そのため田畑は草だらけになったとさ。孫八はこんな大きな豪邸にはすっかりまいってしまって、こんどは神様に「どうか神様、こんなりっぱな豪邸はいりません。前の狭い家に戻してください。」と、三日間祈ったとさ。そうするとこんどは前の小さい狭い家に戻ったとさ。孫八は「やれやれよかった。これで田畑も耕すことができる。よかった。よかった。」と、喜んだとさ。 こんなことがあってから、しばらくすると、こんど孫八はきれいで、美人の女房がほしくなり、そのことを三日間神様に祈ったとさ。そうすると、今まで見たこともない、きれいで美人の女房が現れたとさ。お福は驚いて実家に帰ったとさ。孫八はご機嫌になり、喜んだとさ。しかし、その美人の女房は美人なことを誇らげにするだけで、何一つ家事をせず、ただ鏡を見ては「なんていい女なんだろう」と、自分で言っているだけだったとさ。孫八がどんなに言い聞かせても、決して家事をしなかったとさ。これには孫八もまいってしまって、とうとう家事は全部自分がしなければならない羽目になったとさ。孫八は実家に帰ったお福のことを毎日毎日思い出していたとさ。孫八はこんな生活がいやになって、また神様に「どうか、こんなきれいで美人の女房はいらないので、もとのお福を呼んでください。」と、三日間祈ったとさ。そうすると次の日からお福が家に帰ってきて、また、もとのとおりになったとさ。そんなもとの生活にもどった孫八は、こんどは「どうか神様、小判がざっくざっくとあって、金に困らない金持ちにしてください。」と、お札の神様に三日間祈ったとさ。

小判

そうすると次の日から家中の中が小判だらけになったとさ。孫八は喜んで、この小判を家の軒下に全部埋めたとさ。そんな話が国中に伝わり、こんどは泥棒がこの小判を狙うようになったとさ。そのため孫八は、小判が心配で、心配で、夜も寝ることができなくなり、挙句の果てに、この小判の番を毎晩しなければならなくなったとさ。しかし、何日も寝ないでいたので孫八の体力は限界にきていたとさ。それに加えて、孫八の兄弟姉妹七人がこの話を聞きつけ、「俺たちにも分け前をくれ!!」と、言ってきたとさ。分け前のことで、今まで仲良くしていた兄弟姉妹が、仲が悪くなったとさ。そして最後には、わけのわからない人間がやってきて「お前の死んだ親父に200両貸していたので、返してくれ。」などと言ってくるものまでも現れてしまったとさ。孫八はそれらのことにも、へとへとまいってしまって、とうとう神様に「こんな小判はいらないので前の生活にもどしてください。」と、三日間祈ったとさ。そうしたら次の日から前に戻ったとさ。そんなことがあってから数ヵ月後、こんどは「どうか神様、雑炊には飽きたので、毎日おいしいご馳走を腹いっぱい食べさせてください。」と、祈ったとさ。するとこんどは毎日毎日おいしいご馳走が出てきて、孫八とお福は、それを腹いっぱい食べたとさ。そんなご馳走ばかり食べていた二人は、ぶくぶくと太ってしまって、これまた田畑を耕すこともできなくなったとさ。それに加えて、家の掃除もできなくなってしまったとさ。孫八はそんな生活がいやになり、神様に「こんな毎日毎日、ご馳走はいりません。どうか前の雑炊の生活に戻してください。」と、三日間祈ったとさ。そうすると翌日からは、前の生活に戻って、前の体にも戻ったとさ。普通の生活に戻った孫八は「何でもかなえてくれるのはいいが、今の普通の生活が一番だ。」と、やっと悟ったとさ。 孫八はとうとう「何でもかなえてくれる神様のおふだ」を返すことを決心したとさ。そして、また町へと出かけていったとさ。

前のところに、前と同じみすぼらしい老人がおふだを、前と同じく売っていたとさ。孫八はその老人に「あんたの言ったことは間違いなかったよ。しかし、俺は今の生活で十分幸せだ。金はいらないから、このおふだは返すよ。」と、言ったとさ。すると老人は「若旦那様、やっと気がつきましたねぇ。普通の生活が一番幸せなことに。本当の幸せをみつけましたねぇ。良かった、良かった。」と、言って、おふだを受け取ると消えてしまったとさ。そこには一枚の紙が残されていたとさ。そこにはなにやら書いてあったとさ。内容はこんなものだったとさ。「孫八殿へ。 あなたは私の言うことを信じてくれた唯一の人です。あなたは本当の幸せを見つけることができました。女房のお福さんを大切にして、末永く幸せになってください。私は、何でもかなえてくれる神様の化身だったのです。みすぼらしい老人より。」と、書いてあったとさ。         おしまい

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さい銭泥棒になった「権蔵」

 昔々、越後の国のある町に金持ちの「権蔵」という呉服屋の若旦那が住んでいました。権蔵は親が残してくれたりっぱな店と家を持っていました。女房は「お千代」と言いました。それは、それは働き者でした。権蔵の両親は、今はすでにこの世の人ではありませんでした。権蔵は一人っ子で、両親にかわいがられて育てられました。権蔵とお千代の間には二人の子供がいました。商売もうまくいき、何の心配もなく暮らしていました。

てまり

 そんな幸せな毎日を送っていたある日のこと、町の居酒屋でひょんなことから「助蔵」という遊び人に声をかけられました。助蔵は「なんだ、呉服屋の若旦那さんじゃぁねぇけぇ。まあまあ、きょうは一緒に飲まねけぇ」と初対面なのになれなれしく言い寄ってきました。すると権蔵は「なんで俺のことを知っていっろうのう」と言いました。助蔵はすかさず「あんげ、金持ちの呉服屋さんだもの、おめさんを知らない人間はいねてぇねぇ。まぁ、これも何かの縁ですけ、きょうは飲まねけぇ」と言いました。権蔵はそんなことを言われていい気持ちになり、つい気を許し「一人で飲んでも面白くもなんともねっけぇ、一緒に飲もてぇねぇ」と言いました。すると助蔵は「さすが町一番の金持ちは話が分かんねぇ」と持ち上げました。ますますいい気持ちになった権蔵は「きょうの勘定は俺が持つっけぇ、いっぺぇ(たくさん)飲もてぇねぇ」と言いました。そして「おーい、酒をどんどんもってきてくんねっろっか」とその店の主人に頼みました。助蔵は「きょうのところはお言葉に甘えてごちそうになっれ」と言いました。すると二人は出てきた酒を飲み始めました。飲み始めてしばらくして権蔵は「ところで、おめさんなにしている人ろっかのー」と助蔵に聞いてきました。助蔵は「俺はただの遊び人だてねぇ。かおちゃんに食わせてもらっている風来坊だてぇねぇ」と言いました。権蔵は何の疑いも持たず「そうけぇ。楽でいいなぁ」と言いました。そんなことを言い合っているうちに酒がどんどん進み二人ともかなり酔っ払ってきました。そんな状態のなかで助蔵が「ところで、若旦那さんは、さいころ賭博って知ってけぇ」と言いました。酔っていた権蔵は「丁半のことけぇ」と言いました。すると助蔵は「そうれぃ」と言いました。すかさず助蔵は「若旦那さん、たまには、羽目をはずしてもいいんじゃぁねぇけぇ。儲かっれぇ。ただし賭博はご法度なので内緒にたのむれ」と言いました。なんと助蔵は権蔵をご法度の、さいころ賭博に誘っていたのです。助蔵はさいころ賭博の胴元のやくざの親分の子分だったのです。もちろんいかさま賭博でした。

腹が減ったらおまんまで元気、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

それとは知らずに権蔵は「まだ生まれてこのかた、賭博というものはやったことがねっけぇ経験のためにやってみっかぁ」と酒の勢いもあって、つい言ってしまったのです。それを聞いていた助蔵は「それじぁ、さっそくあしたの夜、賭場の開帳があるっけぇ、ここで一杯ひっかけて賭場へご案内しますっけぇ。あしたの戌(いぬ)の刻にここで待ち合わせしょてぇねぇ」と言いました。すると権蔵は「分かったれ」と言いました。いかさま賭博とは分からない権蔵は助蔵の話に乗ってしまったのでした。

丁半賭博

そんな約束をした二人は、酒も進み、お互い酔っ払って居酒屋をあとにしました。助蔵は一人帰り道で「うまくいった。これで鴨が一人増えた。何の苦労もしてねぇあんな馬鹿な若旦那をだますことは簡単なことだ。ワッハァハァ・・・」と独り言をいって笑って帰りました。逆に権蔵はいかさま賭博に誘われたとは露知らず、経験したこともない賭博に心をうきうきさせて「あしたが楽しみだ」と独り言を言って帰りました。

 翌日二人は約束通り、ちょいと酒を引っ掛け、親分が胴元の賭場へ行きました。さいころ賭博は丁半の簡単なものです。何人か賭場にお客が来ていました。その日、権蔵はなんと50両ほどの大金を儲けました。胴元の親分と助蔵が組んでわざと儲けさせたのでした。権蔵はそんなこととは知らないで、帰り際助蔵に「助蔵さん、こんなに儲けて悪いねぇ」と言ったのです。助蔵はすぐに「いやいやぁ、権蔵さんは博才があっねぇ。たいしたものだ。どうです、あしたもここで開帳するんで、やってみねけぇ」と言ってきたのです。権蔵は「どっちみち夜は暇らっけぇ、また、くるっけぇ」と言って、いい気持ちで帰っていきました。翌日もまた儲かりました。遊びながら儲かるこんないいことがこの世にあったのかと権蔵は思いました。天にも昇る気持ちになってしまいました。権蔵は完全に舞い上がってしまったのです。次の日も誘われ又儲かりました。権蔵はとうとうこの賭博にはまってしまいました。助蔵と親分はそれが目的だったのです。なにせ、いかさまですから何でもできます。権蔵は、おお勝ちし、大金を手に入れていました。頭の中は丁半のさいころで支配されるようになりました。寝れば寝たで夢にまで出てくる始末です。権蔵は助蔵と親分の思う壺にはまってしまったのです。

 権蔵はさいころ賭博をやっていることは女房のお千代には秘密にしていました。賭場に行くときは適当な理由をつけては出かけていました。夜になると権蔵は落ち着きません。頭の中がさいころ賭博一色になり、いてもたってもいられません。自分がはめられていることに気付いていない権蔵は、きょうも出かけました。胴元の親分のところへ一直線です。きょうも勝つ気でいた権蔵でしたが負けが込んできました。それ以来、何回やっても勝つことができません。毎日毎日賭場へ通ったのですが勝つことができません。そのうちに今まで勝っていた手持ち資金と、店から持ち出した金が底を付いてしまいました。そしてとうとう親分から、自分の店と家を担保にし、借金までしてのめり込んでしまいました。助蔵は「権蔵さん、あんたは博才があるから必ず取り戻せっれ」などと適当なことを言われていました。権蔵は権蔵で最初に勝ったものですから博才があると信じています。どんどん親分から借金をしては、張っていったのです。そしてとうとうある日、のっぴきならぬところまで行ってしまいました。気が付いてみるともはや借金を返せないところまでいっていたのです。権蔵は親分に泣きつきましたが後の祭りです。とうとう権蔵は担保にしていた店と家を親分に取られてしまいました。助蔵と親分の罠にはまり、一文無しになってしまったのです。

 権蔵はこのことを女房のお千代に話しました。お千代はこんな馬鹿な亭主だったとは思わなかったと言って、二人の子供を連れてさっさと実家へ帰ってしまいました。身から出た錆とはいえ権蔵は天涯孤独になってしまったのです。そしてこの町から出て行き、隣の町の橋の下で暮らすようになりました。職もなく毎日ぶらぶらする日を送っていました。食い物は料理屋の残飯をあさって何とか食いつないでいました。

 あるとき権蔵は、あるお宮で参拝者が、さい銭箱にお金を入れるのを見ていました。そしてふと「ははあー。さい銭箱にはいくらかの金が入っている。それを寄せ集めれば何とか食っていけるかもしんねぇ」と考えたのです。そしてその日の夜からさい銭泥棒を始めたのです。やってみると以外とさい銭箱の中にお金が入っていました。権蔵は、さい銭箱からお金を盗むとき、必ず手を合わせ「神様、仏様。申し訳ありません。食えなくなってしまったのでこのさい銭箱の中のお金をもろっけぇ、勘弁してくんなせやぁ」と言っては盗んでいました。こんな生活をしばらくしていたのですが、もっと儲けたいと思い、泥棒する範囲を広げることにしました。かなり遠くまで足を延ばすようになりました。

 ある日の夜、権蔵はある村のお地蔵様のさい銭箱に気がつきました。そのお地蔵様は「まごころ地蔵」と言う名前が付いていました。このお地蔵様は人を改心させてくれるということで、このあたりでは有名なお地蔵様でした。そんなお地蔵様とはつゆ知らず、権蔵はそこのさい銭箱をゆすってみてびっくりしてしまいました。お金がたくさん入っていて動かないのです。権蔵は「しめしめ、こんなに金が入っているとは。いいところに当たったものだ。めったにあるものではねぇ。それにしても、見た目、てぇしたことのねぇお地蔵さんなのに、なんでこんなに、さい銭が多いんだ?? なんか特別なお地蔵さんなのかなぁ?」などと独り言をいいました。そしていつものように「神様、仏様、申し訳ありません。食えなくなってしまったので、このさい銭箱の中のお金をもろっけぇ、勘弁してくんなせぇやぁ」と言いました。そしてその中のお金をいつものように盗もうとしたそのとき、暗闇の中から「権蔵、権蔵」と自分の名前を呼ぶ声がするではありませんか。権蔵は何かの間違いではないかと思い、又お金を取ろうとしたそのとき、「権蔵、権蔵」とまた自分の名前を呼ぶ声が、暗闇の中から聞こえるではありませんか。権蔵は自分の耳を疑いました。「確か今、誰か俺を呼んだぞ。おーい! 誰かいるのか、いたら返事しろ!」と言って、あたりを見回しました。しかし、何の返事もありませんでした。あたりは静まり返っているだけです。そして「まさかお地蔵さんがしゃべるわけがないよなぁ。俺の名前を知っているはずもないよなぁ」と独り言をいって、又、金を盗もうとして、さい銭箱に手をつけたそのとき。「権蔵!! 盗む前に許しくださいと言っても勘弁できないぞ!! 私はここの地蔵だ。私の顔をまっすぐ見てみろ!!」という前より大きな声が確かに聞こえました。

まごころ地蔵

権蔵は慌てて、お地蔵様の方を見ました。そして、お地蔵様の慈愛に満ちた目が暗闇の中でカット見開き、その瞬間きらりと光りました。それにはさすがの権蔵もびっくり仰天し「ウワァー! でででたー!!・・・」と大声を出し、あまりの恐ろしさに腰を抜かして地面にかがみ込んでしまいました。そしてしばらくの間、ただ茫然となってしまいました。しばらくして権蔵は「た、た、た、た、た、確かに、お、お、お、お、お、お地蔵様ろっかぁ」と、恐ろしさに震えながら、しどろもどろで聞き直しました。するとお地蔵様は「そうだ。私はここの地蔵だ。お前のことはよく知っている。確か、ご法度(はっと)のさいころ賭博に心を奪われ、店と家をなくして一文無しになり、女房子供にも見放され、天涯孤独になったのだよなぁ」と言いました。すると権蔵は腰を抜かして立てない状況の中で、いまだ半信半疑で「お地蔵様、ど、ど、どうしてそんなことまで知っていっろーのー。俺はさっぱり分からんてねぇ。もし本当にお地蔵様だったら、きょうのところは何とか勘弁してくんねぇろっかねぇ。ほんの出来心でやってしもたてぇねぇ。お許しを」と言いました。するとお地蔵様は「私はこの世におきているすべてのことは知っている。今、お前とこうして話しているのは夢でも幻でもないぞ。お前と何かの縁があったのだ。前置きはさておき、権蔵よ、いくら食えないからと言って人様のものを盗んでまでいい、と言うことはないぞ。みんな一生懸命働いて食っているのだぞ。自分だけ楽して、人様のものを盗んで儲けようとする心根が間違っているぞ」と優しく権蔵に語り掛けました。すると権蔵は「お地蔵様、言うては何ですが、今の世の中、不景気で働く場所もねっし、もし、働いたとしても条件のいいところもねぇてねぇ。こんげな世の中が悪いし、親の育て方も悪いっけぇ、俺はこんな人間になったんだ!!」と少し語気を強めて言いました。するとお地蔵様は「ほほおー。世の中が悪い、親が悪い、と、きたか。自分は悪くないのだなぁ。お前は両親の愛情を一身に受け、かわいがられて育てられ、何不自由なく育ったので、お前の心の中に甘えの心があるのだ。それがお前をだめにしている犯人の一人だ。そうではないか、権蔵」と言いました。すると権蔵は「そうかもしんねてぇねぇ。生まれてこの方、苦労したことはねっけぇ、簡単に人を信用し、おだてられればすぐにその気になってしもたてねぇ」と言いました。するとお地蔵様は「お前もある程度は気が付いていたのだなぁ。しかし権蔵、ある程度では心の底から分かったとはいえないぞ。胸に手を当ててよーく考えてみろ。``俺がこうなったのは、すべて世の中が悪い、親が悪い、俺は悪くない``。と自分を正当化しているお前の心は間違ってるぞ。お前の心の中に、誘惑に簡単に負けてしまうもう一人の弱い自分がいるのだよ。これが今、お前をさい銭泥棒にしているもう一人の第二の犯人だぞ。お前の心の中では、ご法度の賭け事はいいことではないし、ましてや泥棒は悪いことだ、と分かっているはずだ。分かっているから、最初私が声をかけたとき謝ったのだよなぁ。しかし、分かっちゃいるけどやめられない、とくる。これはお前の心の力関係で、誘惑に負ける弱い心が勝っているからだ。ということは世の中が悪いということでもないし、親が悪いということでもない。お前自身が悪いということだ。そしてなぁ、権蔵、お前は本当のお金のありがたみが分かっていない。本当にお金のありがたみがわかっていれば安易に賭け事などにお金は使わないし、店と家を担保にして簡単にお金を借りることはしないぞ。お前が汗水流し苦労して作った店と家だったら、安易に賭博のために担保には入れられないはずだ。親から簡単にもらったからこんなことになったのではないのか。どうだ権蔵、これから心を入れ替えて、汗水流し働いて稼いでみてはどうだ。人間本当に苦労しなければお金のありがたみも分からないし、物事の本当のことも分からないぞ。人間は汗水流して苦労して得たお金だけが身に付くのだよ。賭博や泥棒をして簡単に得たお金というものは身に付かないのだよ。簡単に得た財産も同じく身につかないものだ。この世の中で遊びながら儲かるものなどないのだ。これらのことをこの機会によく考えてみたらどうだ」と言いました。そのことを聞いていた権蔵は「そんなこと言ったってぇ、こんな弱い俺を生んだ親が悪い。ましてや、賭場を徹底的に取り締まらない世の中が悪い。俺はやっぱり悪くねぇ」と言いました。するとお地蔵様は「こんどは取り締まらない世の中が悪い、生んだ親が悪いときたか・・・。この罰当たりめがぁ!! まだ分からないのか権蔵!! 確かに世の中も悪い。それは認める。しかしなぁ、人間の歴史の中で、これがいい世の中だ、すばらしい世の中だ、という時代はあったのか? そんな時代などはなかったのだよ。ほとんど戦の歴史だよ。殺し合いの歴史だよ。どんな時代でも何らかの問題を背負っているのだよ。それじゃぁ、どうすれば少しでもいい世の中にしていくことができるんじゃろうなぁ。それはなぁ、お前のように泥棒するような``根性``を、世の中を少しで良くするために、その``根性``をいいことに使うことだ。そんな心がけをしていく人が多くなってくれば世の中は変わるのじゃよ。世の中が悪いという前に、お前の心をまず変えて、そっから世の中を批判しろということだ。そうすればだんだんいい世の中になってくるということよ。お前はもう分別のある大人だぞ。子供ではないのだ。もし、お前が子供ならこんなことは言わない。分別のある大人だから言うのだ。今のような誘惑に満ち満ちている世の中を生きていくためには、しっかりとした考え方を持って生きていかないと、すぐに谷底へ転落してしまうのだぞ。しっかりとした考え方を選択するか、それともに誘惑に負けて、どっぷりと歓楽に浸るか、やけか腹いせなどで悪を選択するかは、世の中が選択してくれるものでもないし、親がしてくれるものでもない。お前自身の頭で考えて選択していくしかないのだ。なにもなぁ、歓楽が悪いといっているものではないぞ。ほどほどにということだ。限度をわきまえろということだぞ。権蔵よ、人間は一生己の心の中に住んでいる``善の心``と``悪の心``と闘っていくしかないのだよ。お前の最大の敵はお前の心の中に住んでいるのだ。それとなぁ、人間いったん良いことを考え出すと良い知恵がどんどん出てくるし、悪いことを考え出すと悪知恵がどんどん出てくるものなのだ。そしてなぁ権蔵、お前の両親は、お前をさい銭泥棒にするために一生懸命に育てたわけではないぞ。それなりの人間になってもらおうと思って育ててきたはずだ。お前はそんな親心を無にしようというのか。きっと今頃草葉の陰でお前の両親は泣いているぞ。私が今言ったこれらのことは分かるよなぁ、権蔵!!」と語気を荒げて言いました。これを聞いていた権蔵は、不思議と今までの突っ張りは消え、なんと涙を流して泣いているではありませんか。そして涙声で「お地蔵様、自分のことを棚に上げて、ひとのせいにしていた俺が間違っていたてねぇ。今やっと分かりました。死んだ親にあわせる顔がねぇてねぇ。これからは心を入れ替えて働くっけぇ、今までのことは勘弁してくっねぇろっかのー」と言いました。するとお地蔵様は「やっと分かってくれたか。お前が本当に心からそう思っているなら、今までの罪は水に流してもいい。しかし、ただ口だけでそういっているのならば、勘弁できないぞ」と言いました。それを聞いていた権蔵は「お地蔵様、俺は本当に自分が馬鹿だったと、今分かったてねぇ。これからは本当に心を入れ替えてがんばっれぃ。嘘は言わねっけぇ」と言いました。するとお地蔵様は「そうか、そこまで言うなら、お前を信じることにする。人間は何かあったとき、そのつど心から反省して心を入れ替え、やり直して生きていくならば、どんなことがあっても窮することはないぞ。自分が悪かったと、心から反省し、新しく生まれ変わろうとする人間を天は見捨てたりしないものだぞ。これからがんばるんだよ」と権蔵を励まして目を閉じ、それっきり何も話しませんでした。権蔵は狐につままれたような気分で、このお地蔵様とのやりとりを感じていました。ほんのいっときの出来事だったのです。なにか夢か幻を見ているようでした。権蔵はゆっくりと立って、さい銭箱から離れ、お地蔵様に手を合わせて「お地蔵様、ありがてぇかったれぃ」と一言お礼を言って、ゆっくりとその場を離れました。

 そしてこのことがあってから数日後に権蔵は「まごころ地蔵」での出来事を一生胸に収め、誰にも話すまい、と決意しました。人に話しても信じてもらえるとは思わなかったのです。せいぜい、頭が変になったと言われるのがおちだ、と思ったのです。そんな決意をしてからというもの、権蔵は人が変わったようになりました。いままで、さい銭箱から盗んで貯めておいた金は、恵まれない人達に全部くれてやりました。そしてどんなきつい仕事でも汗水流し一生懸命働きました。そして、実家に帰っていたお千代と子供たちを呼びよせ、今までのことを心の底から謝りました。そして一緒に長屋で住むことにし、これからは汗水流して働くことを約束しました。それからというもの権蔵は我を忘れて働きました。そしてその後、胴元の親分のところに代官所の手入れがあり、親分と助蔵一味はすべてお縄になりました。権蔵もとばっちりをうけましたが、騙されただけということで、百叩きの罰を受けただけで釈放されました。そして胴元の親分に取られていた店と家は権蔵に返されました。権蔵は運よく又、呉服屋としてやり直すことができました。それ以来権蔵はまごころ地蔵との出会いに感謝し、年に一回「まごころ地蔵」へのお礼参りを欠かすことはありませんでした。そして家族ともども本当の幸せを見つけたとさ。         おしまい                                        

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嫁や婿を追い出した鬼婆

昔々、ある村に、それは、それは大きな百姓の家があったと。田んぼは村一番たくさん持っていたと。そこの家には、そろそろ嫁をもらってもいい、年頃のせがれがおったと。せがれは年に一回の村の秋祭りのときに、ある娘に一目ぼれしてしまったと。そしてさっさと祝言をして嫁にしてしまったと。

ところがこの嫁さんは体が弱く、いつも病弱で重労働の百姓仕事ができなかったと。それでも元気な賢そうな長男を産んだと。でも病弱は直らず、百姓仕事がなかなか思うようにできなかったと。そのことにいつも不満を持っていた、そこのうちの婆さんは「まったく、うちの嫁は役立たずの大めし食いだ」といつも愚痴を言っていたと。村じゅうに、こんなことをいつも言いふらしていたと。せがれが「そんなことを言うのだけはやめてくれ。嫁さんがかわいそうだ」と婆さんに頼んでも、婆さんは聞き耳もたなかったと。この婆さんは嫁にいたわりの言葉一つなかったと。

ある日、婆さんが爺さんに「うちの嫁は何の役にもたたない愚図嫁なので、追い出そう」と相談したと。爺さんも婆さんの考えに賛同したと。爺さんはそこのうちの婿さんだったと。ずぅーと、婆さんの尻に敷かれていたと。

それから数日後、婆さんがせがれに「嫁は何の役にも立たないから一人で出ていってもらうぞ」と言ったと。婆さんは、せがれを跡取りとして育ててきたので、きっと自分の言うことを聞いてくれるとばっかり思っていたと。しかし、それを聞いたせがれはびっくり仰天して、婆さんに「嫁が出て行くなら、俺も一緒に出て行く!」と言ったと。それを聞いた婆さんは、自分が考えているとおりにいかなかったのでびっくりして「お前はこんなにいっぱいある田んぼより、嫁さんのほうがいいのか」と言ったと。するとせがれは「そうだ。田んぼなんかいらねぇ。俺は嫁さんがいい。嫁さんがどんなに病弱だろうと、俺は嫁さんを、愛してるんだぁー!!」と言ったと。それを聞いた婆さんは「何でこんな軟弱なせがれになってしまったのだろう」と思ったと。そしてそのことを知った村の大多数の人達は、このせがれを「根性なしの馬鹿せがれ! 根性なしの馬鹿せがれ! 」と言って馬鹿にしたと。しかし、ごくごく一部の村の人は「あれほどの多くの財産を捨てて、愛を選ぶことは、なかなかできるものではない。どんな人生になろうとも、きっと家族ともども本当の幸せをまっとうするに違いない」と言っていたと。

そんなこんだ、しているあいだに、せがれと嫁はさっさと長男もつれてある町へ引っ越していったと。引っ越した後、爺さんはすぐに死んでしまったと。婆さんはあとのことが心配になったので、ちょうど年頃の、うちにいる一人娘に相談したと。そしてその娘に婿さんをもらって、うちを継いでもらうことにしたと。

それから一年後、隣村からりっぱな体をした、丈夫な婿さんをもらったと。この婿さんは風邪ひとつひかない、体の丈夫な人だったと。百姓仕事をするために生まれてきたような人だったと。働くは、働くは、馬車馬のごとく働いたと。婆さんはいい婿がきたと喜んで、村じゅうに言いふらしていたと。

大酒飲み

ところがしばらくして、この婿さんの本当のことが分かってきたと。実はこの婿さんは大酒のみだったと。半端なものではなかったと。この大酒のみを隠して婿に入ったと。田んぼ仕事が終わってからというもの、飲むわ、飲むわ。これには婆さんもあいた口がふさがらなかったと。毎晩、毎晩、酒がなくなると酔っ払って「おーい!! 酒買って来い!! 」と怒鳴る始末だったと。いくら田んぼがいっぱいあっても収入のほとんどは酒代に消えたと。婆さんはこのことが、心配で、心配で夜も眠れなくなってきたと。くわえて、この婿さんと一人娘とのあいだにはどんなにがんばっても子供ができなかったと。

ある日婆さんは、とうとう堪忍袋の尾が切れて爆発したと。この婿さんに向かって「この大酒のみの馬鹿婿が!! 酒代でうちの財産を食いつぶす気かぁー!! お前なんか出て行け!!」と大声で怒鳴ったと。それを聞いた婿さんは「こんなうち今すぐ出て行ってやる!! この鬼婆!!」と捨てぜりふを残して、翌日さっさと出て行ったと。

そしてこの婿さんが出て行った数年後に一人娘が、急なはやり病であっという間に死んでしまったと。また別な新しい婿をもらおうと考えていた婆さんはがっくりしてしまったと。そんな心労がたたって、さすがの婆さんも百姓仕事ができなくなり、田んぼは荒れ放題になってしまったと。一人娘が死んでから3年後にこの婆さんもさびしく死んでしまったと。この婆さんが死んだことで、この村一番の大百姓の家は滅んだと。

ところが、ところが、町に引っ越したせがれは、商売を起こして成功していたと。一粒種の長男も立派に成長していたと。この長男がなかなか優秀で親父の商売を助けたと。そして、なんと嫁さんは最初に引っ越してから3年後ぐらいには体も丈夫になり病気一つしない人間に生まれ変わっていたと。そしてこの長男の代で商売を大きく広げ、町一番の大金持ちになったと。この長男はただ単なる金持ちだけではなく、町の恵まれない人達の面倒もかげながらみていたと。そして、出て行った婿さんも親戚の人の説得がきいて、実家に帰ってきて1年後に大酒のみは直って、すっかり生まれ変わっていたとさ。         おしまい                     

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天体オークション

     

今の地球温暖化の問題や、人類の未来、地球の価値について、まったく別な視点で考えてみました。この機会にご一緒に考えてみませんか。

©2023 児玉春信

第七宇宙(今の宇宙)を創造した神界の精霊党党首であり、神界の総理でもあるウルトラエンゼル総理神のもとで、精霊党はすべての天体の売買を行う「全宇宙天体オークション場」を運営していました。大きくは銀河、小さくは惑星までが出品されていたのです。すべての天体の登記が精霊党の運営する「全宇宙天体登記簿所」で管理されていました。その天体登記簿所は、全宇宙の銀河等を所有する各々の神々から多くの所有権利金が入る仕組みでした。全宇宙の銀河の数は約2兆個でした。星々の数は7セクスティリオン(10の23乗)ありました。「全宇宙天体登記簿所」の配下の組織には、すべての天体の査定をする「全宇宙査定神協会」が存在していました。神界にはすべての銀河、星々の査定額が「全宇宙査定神協会」から公表されていたのです。

「全宇宙天体オークション場」では全宇宙の銀河等の所有権を持っている多くの神々が参加していました。神々のテーブルのパソコンには出品された銀河等が紹介されるのです。そしてパソコンの数字のボタンを押して、各々の神々が希望する金額が「全宇宙天体オークション場」の大きなスクリーンに掲示されるのです。最初の金額は「全宇宙査定神協会」の査定額から始まります。最後に落札した神に所有権が移ります。所有権変更には、前所有権神が、所有権譲渡書にサインをして、所有権解除しなければなりませんでした。新所有権神はその譲渡書を持って精霊党が運営する「全宇宙天体登記簿所」で正式な手続きによって、所有権利証が発行されたのでした。

ある日、アンドロメダ銀河が出品されました。この銀河は人気があり、多くの神々が希望額を押し続けました。そして最後に落札した神は精霊党を支持する全宇宙不動産王の「カネアマリ神」でした。

天の川銀河

この全宇宙の中で一番人気がある銀河は「天の川銀河」でした。天の川銀河の所有神は「カネダイスキ神」でした。この神は以前持っていた一つの銀河に突如異変が起こり、その管理責任を問われていました。そして、その銀河の中の恒星のすべての所有権神に多額の賠償をしなければならなくなったのです。その賠償をする原資として天の川銀河を売ることにしたのでした。カネダイスキ神は、本当は売りたくありませんでした。なぜならば、この銀河には、太陽系に地球という惑星があったからでした。この地球は神々に人気がありました。その理由は多額の惑星所有権利金を稼ぐことができたからです。しかし、そういっていられなくなったので、やむなくオークションに出品することになりました。

しかし、いざ出品してみたら大きな変化が生じていました。それは天の川銀河の査定が大幅にダウンしていたのです。このことに大きなショックを受けたカネダイスキ神は、その理由を「全宇宙査定神協会」に問いただしました。そして帰ってきた答えは「実は、今この天の川銀河の中の地球の査定が大幅にダウンしてしまい、天の川銀河全体にその影響が及んでいる」とのことでした。この答えにカネダイスキ神は納得がいかず、「全宇宙査定神協会」に猛抗議しました。そしたらそこの協会の査定責任神から、後で詳細を説明するとの返事がありました。

その返事の内容は「実は地球は人類の登場によって価値が下がってしまったのです。人類の登場によって産業革命というのが起こり、それからというものすさまじい勢いで工業化が進み、約46億年かけて形成してきた多くの資源が減少してきたのです。狩猟や農業中心の時代は地球の価値はあったのです。しかし、工業化によって資源が人類によって食い荒らされてしまったのです。人類が食っていく手段が、人為的な工業生産になり、自然から離れてしまったのです。工業生産によって生まれた商品を売買して食っているのです。人間はより豊かさを求めて商売をして、金儲けし、人よりいい生活をしたいために頑張るようになったのです。それが地球全体に及んでいるのです。今後もそれは進んでいくと思われます。それによって益々海も汚染され続けています。そのために地球の価値は下がり続けているのです。人間の知恵によってもたらされた様々な便利なモノが、実はどんどん地球の価値を下げてしまったということです。地球の地下に眠っている資源は今後もどんどん消費されて、地下に戻されることはありません。そのため地球の内部がスカスカになり、もとに戻りません。今、人間は地球温暖化が始まり、ようやく化石燃料の消費がもたらす二酸化炭素による大きな災害に気付き始めました。そして、何とかしようという話が持ち上がっていて、いろいろ話し合いが始まっています。しかし、人類の我欲によってなかなかまとまりません。一部の地域では大国が戦争を始めたりしています。また、それぞれの国の政治的立場等による違いで、益々人類は格差と分断が進行しています。そのため地球には明るい材料がないのです」というものでした。それを真面目に聞いていたカネダイスキ神は「そうだったのですか。残念だ。そうすると人類の各々の主張が違うために一つにまとまらないということですね。困ったものだ」と言いました。

そのことを聞いた「全宇宙査定神協会」の査定責任神は「どっちみち、人類は最後には大喧嘩します。そして勝った方が主導権を握り、新しい時代を築いていきます。人類の歴史はそうなっています。人類の本質はそんなに急に変わることはないと思うのです。もしかして、人類は大喧嘩をして、最後に頭にきて、核戦争よって滅亡するかもしれません。そんな危険性もあります。もし、核戦争が起こり関係した国々が滅亡した場合、生き残ったわずかな人類が、今までのやり方を反省して新しい人類の歴史を創っていく可能性もあります。しかし、今、そのことを地球の査定の中に入れることはできないのです。査定は今現在を中心に考えて実施します」と言ったのです。

それを聞いたカネダイスキ神は「こまったなぁ、地球の査定が低いと天の川銀河の査定も下がって賠償金を支払うことができない。どうしたらいいものかなぁ」と言いました。それを聞いていた「全宇宙査定神協会」の査定責任神は「精霊党の党首のウルトラエンゼル総理神に相談してみたらどうですか?」と言ったのです。すかさずカネダイスキ神は「それは良いアイデアだ。早速相談します」と言いました。そして急いで精霊党の本部へと向かったのでした。

精霊党の本部に着いたカネダイスキ神は、ウルトラエンゼル総理神と面会することになりました。カネダイスキ神は「全宇宙査定神協会」の査定責任神とのやりとりの詳細をウルトラエンゼル総理神に報告しました。そうすると総理神は「話はだいたい分かりました。それでは全宇宙銀行総裁に私から今の話をそのまま伝えます。そしてその銀行から賠償金に見合う融資をしてもらいます。担保はカネダイスキ神が所有している10個のすべての銀河です。それを決断してもらえれば天の川銀河を手放さなくても賠償金は支払うことはできます。私が話せば100%融資は大丈夫です」と言ってくれたのでした。それを聞いたカネダイスキ神は「それはありがたい。融資さえしてもらえれば、何とか時間を稼いで今後のことを考えられます。そのように手続きをさせてください」と喜んでウルトラエンゼル総理神に言いました。それを聞いたウルトラエンゼル総理神は「ただ、一つ注意してください。実は悪霊党の党首のデビルサターン神がフェイクニュースをSNSで流してあなたの融資を妨害するかもしれません。これには最新の注意が必要です。精霊党の本部でフェイクニュースのチェックをしていますが、神材不足でなかなかフェイクニュースを発見できません。努力はしていますが、なにとぞ許してください」と言ったのです。それを聞いていたカネダイスキ神は「まったくデビルサターン神はどこまでいっても悪を働くのですね。総理神、何とか退治できないのですか?」と言いました。するとウルトラエンゼル総理神は「今、全宇宙検察庁で徹底的に悪の罪状の証拠をかき集めています。何とかなるかもしれません。しかし、今すぐに何とかなる場合ではありません。しばらく辛抱してください」と言ってくれたのでした。それを聞いたカネダイスキ神は一安心したのか、ほっとした様子で「何とか、デビルサターン神を逮捕して起訴まで持っていけたらいいですね」と言いました。そして「人類は知恵があるのだから核戦争だけは避けてもらいたいものだ。そうでないと地球が放射能で汚染され、査定はゼロになってしまう」とウルトラエンゼル総理神に言って、精霊党の本部を後にしたのでした。

終わり

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神界の分断と戦争

©2023 児玉春信

     

神界の大宇宙の銀河では、信じられないかもしれませんが、目には見えない戦いが繰り広げられているのです。それも地球の人間界の流れと似たような現象が起きているのです。高度な意志を持ったモノの宿命なのでしょうか。神界での最大の兵器は「ビッグバンエネルギー銀河破壊波動爆弾」です。これは一つの銀河を一瞬にして破壊できる兵器です。尚、この短編物語はフィクションです。

地球歴の西暦2022年1月に、この大宇宙の神界の銀河では2兆個の銀河が、神々の政治体制の違いにより大きく二つに分断してしまいました。過去の様々な大きな戦いによって下記のように集団安全保障体制が確立される結果となりました。

各銀河連合の安全保障条約機構

● 「北宇宙銀河条約機構」のグループ・・・長い時間の中で苦い経験を通してたどり着いた、神界の固有の価値観である自由、神主主義、法の支配、一方的な力による現状変更の禁止を主張している。

No.1 ヨーロピアン帝神国銀河連合・・3,000億個の銀河集団
総責任者・・・ストーンヘルガ総裁神
No.2 ノースアメリゴ帝神国銀河連合・・4,350億個の銀河集団
※ 神界の「ビッグバンエネルギー銀河破壊波動爆弾」大量所有連合
※ 安全保障会議における拒否権あり
総責任者・・・セールデン総裁神
No.3 サウスアメリゴ帝神国銀河連合・・2,500億個の銀河集団
総責任者・・・ブラガル総裁神

◎ この機構の議長・・・上記のNo.2のセールデン総裁神

● 「南宇宙銀河条約機構」のグループ・・・専制神主義を主張している。

No.1 ロシン帝神国銀河連合・・2,950億個の銀河集団
※ 神界の「ビッグバンエネルギー銀河破壊波動爆弾」大量所有連合
※ 安全保障会議における拒否権あり
総責任者・・・プータン総裁神
No.2 中火帝神国銀河連合・・6,700億個の銀河集団(神界最大の連合)
総責任者・・・周銀崖総裁神
No.3 アフリゴ帝神国銀河連合・・500億個の銀河集団
総責任者・・・ガレンスキー総裁神

◎ この機構の議長・・・上記のNo.1のプータン総裁神

全宇宙の安全と平和を維持するための組織

● 宇宙銀河連合神界秩序維持連盟(略して「全銀秩維連盟(GTR)」
連盟事務総長・・・ギテレシ事務総長神
常任理事連合・・・北宇宙銀河条約機構のすべての連合
南宇宙銀河条約機構のすべての連合

※以後は「帝神国銀河」を省略します。

大連合が弱小連合に軍事侵攻する

上記のようなグループに全宇宙の銀河は分断しましたが、なんとか秩序を保っていました。しかし、以前から「南宇宙銀河条約機構」に属していたアフリゴ連合で革命が起きて、プータン総裁神のいきのかかった政権は倒れ、神主主義の政権に変わってしまったのです。その結果、その政権が「北宇宙銀河条約機構」に入りたいと主張してきたのでした。その主張に対してはロシン連合のプータン総裁神が危機感を持って断固として反対しました。というのもアフリゴ連合は長い間ロシン連合の一部として編入されていたのです。そのために南宇宙銀河条約機構を裏切って北宇宙銀河条約機構に加入することは絶対に認められなかったのです。そしてアフリゴ連合の一部地域でロシン連合に再度編入したい派と、編入反対派との間で小規模な紛争が絶えなかったのです。なかなか決着がつかず、この問題が両連合の頭痛の種となっていました。

腹が減ったらおまんま、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

ところが、地球歴西暦2022年2月24日に「ビッグバンエネルギー銀河破壊波動爆弾」を大量所有しているロシン連合のプータン総裁神は、弱小連合であるアフリゴ連合へ突如軍事力で侵攻したのです。プータン総裁神はこの侵攻を「特別軍事作戦」と発表したのでした。プータン総裁神は圧倒的な軍事力を持って侵攻するので、相手はすぐに降参すると見込んでいました。

   

この侵攻は全宇宙の神界にまたたく間に伝わりました。この事実を知った精霊党党首のウルトラエンゼル神は、ノースアメリゴ連合のセールデン総裁神にメールを送りました。内容は「このたびはとんでもないことが起きてしまいました。GTRで全宇宙の平和と安全の確立のための秩序維持に責任を担っているロシン連合のプータン総裁神が、弱小連合のアフリゴ連合へ軍事侵攻しました。ただただ驚きです。信じられません」というものでした。そのメールを受け取ったノースアメリゴ連合のセールデン総裁神は「こちらとしては、侵攻する確率はないわけではないと考えていました。当連合の偵察衛星でそんな動きをキャッチしていたのです。ただ、それは脅しに使うポーズではないか、とも考えていました。実際に侵攻する確率は低いと見ていたので驚きです。いったい侵攻する大義は何なのか、まったく分かりません。ましてや、GTRの常任理事連合であるにもかかわらず、自ら秩序を乱すとは。まったく責任ある常任理事連合のやることではありません。人間界の言葉でいうならば大人が子供に喧嘩を売ったようなものです。今後のことが心配でなりません」という内容文を返信しました。これを拝見したウルトラエンゼル神はGTRに全宇宙安全保障理事神会の要請をしたのでした。

全宇宙安全保障理事神会始まる

そんな要請を受け取ったGTRのギテレシ事務総長神は全宇宙の各連合にその招集をかけたのでした。その招集を受けた各連合の代表理事神が続々とGTRに集まりました。そしてギテレシ事務総長神は、今回のロシン連合の侵攻を強い言葉で非難しました。続いてこの理事神会において非難決議を採択することになりました。しかし。結果はロシン連合の代表理事神が拒否権を発動して採択することができませんでした。

全宇宙戦略研究所がプータン総裁神の精神分析を開始

全宇宙の神々がどんなに考えても理解できない行動を取ったプータン総裁神の精神分析を全宇宙戦略研究所が実施することとなりました。誰からも非難されるこのような暴挙をなぜ実行したのか。まずはこのことが焦点となりました。その結果、全宇宙戦略研究所が出した結論は以下のようにまとめられました。

① 彼が持っている、何事にも固執する性格から出発している。
固執は寛容を拒否し、大局観を喪失させる。
② 強いリーダーの条件が「問題解決に暴力を使うことに躊躇(ちゅうちょ)しないこと」として頭に入っている。要は暴力を使うことが強いリーダーの条件だ、という信念を持っている。
③ 以前にアフリゴ連合の一部の銀河を強制的に編入した時、さほど大きな非難が全宇宙の神界から起きなかった。このことで「ビッグバンエネルギー銀河破壊波動爆弾」を大量所有していることが神界を黙らせる大きな力になることを実感した。
④ 全宇宙の神界がノースアメリゴ連合主導の価値観で大きく動いていることに面白くなかった。
⑤ 残り少ない人生の中で、ロシン連合の中での権勢は今が最高だ。この時期に今の問題を力によって解決し、その事実を連合の神々に見せつけ、全宇宙の神界の中で最も偉大なリーダーの一人として名前を歴史に刻みたかった。
⑥ 全宇宙の神界のリーダーになるという野望をいだいた。加えて北宇宙銀河条約機構のリーダーとは違う、というところを見せつけたかった。
⑦ GTRの信用を失墜させる手前で、軍事侵攻を短期で成功させ、アフリゴ連合の神々から歓迎される姿を描いた。歓迎されればどこからも文句は出ないだろうと高をくくった。それは過去の軍事介入で成功した経験から導き出された。
⑧ 全宇宙の神界をなめていたところがあった。

以上この8つがまとめられました。このことから全宇宙戦略研究所は一つの結論に達したのです。それはこの戦争は全宇宙の神々の幸福を追求した戦争でもなく、全宇宙の神界の秩序向上のためでもない、ただのプータン総裁神の個人的理由による戦争だ、すなわち、大義なき戦争ということになったのでした。

弱小連合のアフリゴ連合の一層の結束が決定的になる

最初、多くの通常兵器で一挙に攻め入ったロシン連合の兵士神はアフリゴ連合の多くの一般の神々を虐殺等していきました。この惨状によってアフリゴ連合は降参するどころか益々団結を強め、この連合を明け渡すものかと一層の結束を強めたのです。その神々の兵士神の士気は、ロシン連合の神々の兵士神より、100倍以上のものとなったのでした。こうなったら、戦争は武器が優秀であろうと怖いものなしとなります。相手はその勇ましさに圧倒され、敗走することとなるのです。

北宇宙銀河条約機構のグループがロシン連合への制裁を始まる

今回のロシン連合の侵攻によって、ロシン連合が法もへったくれもない、ただのならず者連合だったことがはっきりしました。これを受けて北宇宙銀河条約機構は一斉に経済等の制裁を実行することを決定したのです。しかし、今、神界で大きな力をつけてきている中火連合が、かげの力となってロシン連合を経済面で援助しているのです。そのため効果が上がらない制裁となってしまいました。また、神界の中ではロシン連合と関係が深いところもあって全宇宙の神界連合は強力な一枚岩とはいかないのが現状なのです。ロシン連合は特にエネルギー関係の資源が多くあり、それを武器に駆け引きしているのです。

北宇宙銀河条約機構のグループがアフリゴ連合に武器の援助を開始

最初に描いたシナリオ通りにいかなくなってきたロシン連合のプータン総裁神は、そのうちに、アフリゴ連合は武器が枯渇して白旗を上げるだろうと考えていました。しかし、雲行きが変わってきたのでした。北宇宙銀河条約機構のグループは武器の援助を開始したのです。これでこの戦争の長期化が決定的になりました。そのためにプータン総裁神は、この戦争を「北宇宙銀河連合との戦い」という意味に変更しなければならなくなったのです。こうなってくると「特別軍事作戦」というわけにはいかなくなってきたのです。戦争の方向性がまったく分からなくなったのです。ただ、この戦争は変なもので、力のあるロシン連合に配慮しつつ、進行していかなければならない戦争となりました。それはことあるごとにプータン総裁神は「ビッグバンエネルギー銀河破壊波動爆弾」の使用を示唆するのです。この爆弾の存在が今までの戦争とは違う空気を作り出しているのでした。

GTRの進歩

悪の所業を繰り返し、多くのアフリゴ連合の一般の神々を殺したロシン連合ではありますが、GTRでは脱会させないのです。むしろ囲い込みます。これによって破れかぶれの行動はとりにくくなります。GTRでは過去の苦い経験からこの囲い込みが生まれたのです。仲間外れをしてしまうと全宇宙を巻き込む最悪の結果をもたらす可能性があるからです。なかには面白くない神々もいたのですが、何があろうとも囲い込み作戦は継続していかなければなりません。その中で問題解決をはかっていかなければなりません。

中火連合の台頭

全宇宙の神界ですさまじい勢いで伸びているのが、中火連合です。自分たちの影響力を及ぼす地域を拡大させるために必死になっているのです。神界の中では覇権を握る競争が益々激しくなっているのです。そのために益々分断は加速しています。一番怖いのがロシン連合と中火連合が本気になって手を結び、神界の主導権を握ることなのです。どっちの政治体制が最終的に天下を取るのか、その天下取り合戦が激しくなってきているのです。変なものでこの競争のおかげで神界は発展していけるのでした。
終わり

未来は分からないが・・・・

国と国が戦争して、殺し合いをします。この時、人間が人間を殺します。国の中では殺人を犯せば罪人として法律によって罰せられます。極刑が死刑のところもあります。しかし、戦争で多くの人間を殺せば勲章がもらえます。すなわち英雄となるのです。国に貢献したとなるのです。今いるこの世界は過去に多くの人間の血が流された結果成立しています。とにかく戦争は血が流れるのです。それも一般の市民と兵士の血が。

人類の歴史は平穏無事ということはありません。必ず何かが起きてきたのです。歴史年表に書き込まれるものはすべて過去のものです。未来年表を人類は書き込むことができません。毎日、世界のどこかで何らかの事故、事件、災害が起きた(過去)ことは書き込めるのと同じように。

もしかしたら将来、戦争で誰かを殺さなければならないことに遭遇するかもしれません。突然事故に遇うのと同じように。何もしていなくても必ず時間は流れていきます。すなわち、世界は動いて歴史が作られていくのです。いつ世界の流れが変わるか分かりません。ある日突然、どこ、どこに核爆弾が落ちた、というニュースを聞くかもしれません。それは明日、交通事故で誰がどこで死ぬかが分からないのと同じように、未来は分からないのです。しかし、未来が最悪な状態にならないために、きょう何をしたらいいか、何を考えたらいいかは分かります。ちょうど生きていくために、きょう何をしたらいいかということと同じです。答えは、きょう働いて未来に餓死しないために、おまんま等生活に必要なモノを確保できるお金を稼ぐことなのです。これが人類の基本です。 

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天国の「緊急ビッグ宗教者会談」©2007

作者 児玉春信

     

地球暦西暦2007年、地球から9,000億兆光年離れている天国の「レイカンリセンター」では天の川銀河の中心に設置してある精霊党のSUMHTE(神界宇宙問題発見探査衛星)からの、ある報告が問題となっていました。その報告というのは「地球におけるテロ問題」というものでした。精霊党党首ウルトラエンゼル総理神とレイカンリ神は、この問題は人類が破滅に向かう初期症状という認識を示し、絶対に見過ごすことのできない重要問題としてとらえました。そしてこの問題は、常識的な視点からの打開策は、到底見出せないと考えて、宇宙史上初めての「人類救済緊急会談」をやらなければならないと決意したのです。それは天国の超特別区(※A)におられる方々と、特別区におられる方々に声をかけ、「地球におけるテロ問題」の打開策を探るべく「緊急ビッグ宗教者会談」を開くことでした。この会談によって人類の将来に一筋の光を見出したい、というのが目的でした。人類の偉大な先人から知恵をご拝借すれば何か見えてくるのではないかと考えたのです。早速、レイカンリ神は超特別区と特別区に行ってSUMHTE(神界宇宙問題発見探査衛星)からの報告書を解説し、地球での人類の現状を説明したのですが、いろいろな理由があって同席できないと最初は断られました。しかし、今、人類の最大の危機であることを強く説明して、何とか分かってもらい、承諾を得たのでした。その結果、下記の方々からご出席していただくことになりました。これによって宇宙史上初めての「ビッグ宗教者会談」が実現したのです。

(※Aの超特別区は一般の神々から独立した唯一のところ。独立したそれぞれの神様や仏様が支配しているところです。本来ならば侵すことのできない絶対領域ですが、今回は人類の緊急事態ということで、そこを支配している神様と仏様の許可が出て、今回の会談が実現しました。)

天国の「第一回緊急ビッグ宗教者会談」のご出席者

主賓・・・ムハンマド様、キリスト様、釈尊様

(順不同、超特別区から)

オブザーバー・最澄様、空海様、日蓮様、親鸞様、道元様、良寛様(順不同、特別区から)
※オブザーバーとして特別区におられる上記以外の行基様、一遍上人様、栄西様、一休様、中山ミキ様、法然様、その他多くの日本の高僧の方にお声をかけたのですが、スペースシップ「ギャラクスィトレーン」で宇宙旅行に行っているとのことでした。大変残念ですが、又の機会でお願いしたいと思います。また、超特別区にも多くの方に声をかけたのですが、宇宙旅行とのことで、またの機会にお願いしたいと思います。

会談日・・・・・地球暦西暦2007年8月15日
会談場所・・・・「レイカンリセンター」特別会議室
議長・・・・・・レイカンリ神
通訳・・レイカンリセンタースタッフによる同時通訳

議長・・皆様、きょうはいろいろお忙しいところわざわざご出席していただき誠にありがとうございます。感謝申し上げます。実はきょう、地球の日本という国の終戦記念日であります。今からわずか62年前までは地球ではとんでもないことが起きていたわけです。まあ、これらのことは宇宙ニュースで知らされていましたから詳細は割愛させていただきます。実は今、皆様の故郷である天の川銀河の中の太陽系の地球では、新たなる問題が起きています。それは「テロ問題」です。この問題は、もしかしたら人類が将来、核戦争を起こす初期症状ではないか、という認識が私にはあります。もし、核が拡散してしまった場合、何が起きるか分かりません。ましてや人類は一枚岩ではありません。政情不安が絶え間せん。もし核が拡散してどこかで核爆弾が使われた場合、人類は危機的状況に追い込まれます。人類は「目には目を」、「暴力には暴力を」という行動パターンだからです。このようなことにならないために、この問題の打開策を探るべくこの会談を開きたいと思います。皆様のお考えをご遠慮なく述べていただき、一筋の光を見出せたならば幸いです。ご意見はご自由にご発言してください。最後に、地球にお届けする「共同メッセージ」を皆様の連名で作成していただきたいと思います。それではムハンマド様からご意見をお願いします。

ムハンマド様・・・今、地球でテロが頻繁に起きているという報告を聞いてびっくりしました。私が開いたイスラム教の中で、過激派といわれている一派もテロを実行していると聞いて二重にびっくりしました。私は過激派を誕生させるためにイスラム教を開いたのではありません。人間が幸福になってもらいたいために開いたのです。慈悲ぶかく、慈愛に満ちたアッラーの神より授かった言葉をコーランとして書き上げました。このコーランにはテロの教義はありません。ここではっきりと申し上げておきます。何でそんなことを実行しているのかよく分かりません。コーランは人々に平安と幸福を与えるためと、人間が神様から離れてしまうと、堕落してしまうので、自戒するためにあるのです。争いのためにあるのではありません。このことを分かっていただきたいのです。しかし、私も生前軍事家として正直戦ったときもありました。しかし、天の国へ来てみて初めて分かりました。人間は生前に人を殺してはならないということを。

腹が減ったらおまんま、精神はプラスエネルギーキャラ軍で元気

釈尊様・・・・・・いいところに気付かれましたねぇ。私はムハンマド様の言っていることは分かります。慈悲ぶかく、慈愛に満ちた神様が自分たちの目的のために、何の罪もない人々を亡き者にする許可を与えるわけがありません。21世紀になっても人間は争いをしているのです。私はそのことに驚いています。大変残念なことです。私が生きていた時代も争いはありました。しかし、21世紀になっても争いがあるということは、人間は本来、戦争や喧嘩などが好きな生き物かもしれませんねぇ。私が説いた中庸の考え方で生活していけば問題は起きないと思うのですが・・・。なかなかうまくいきません。困った問題です。

キリスト様・・・・私も釈尊様の言っていることは理解できます。私が、人間の罪というものを私の命をもって明らかにし、私の血をもって人類の救いの道を切り開いたのに、人間の心は、ほとんど進歩していないことが分かりました。人間は罪を犯し続けています。世界には平和のために努力している多くの人々がいるのは分かっています。一部の争いを好む者たちや、争いを仕掛ける者たちのために平和が実現できないことは、大変残念です。私がユダヤ教を改革したことによって多くの伝道師が世界へと私の教えを広め、多くの人々に影響を与えた結果、地球全体はいい方向へと行っていると思うのですが、まだまだ問題の種はなくなりません。

日蓮様・・・・・・このような会談にオブザーバーとして呼んでいただき光栄です。釈尊様とお会いでき幸せでございます。まさか、このような場で釈尊様とお会いできるとは夢にも思いませんでした。釈尊様のご苦労のおかげで「南無妙法蓮華経」のお題目を唱え、人々を救う道を切り開くことができました。ただただ感謝です。ありがとうございました。さて、早速ですが、本題に入らせていただきます。テロ問題の報告書を読んで私もびっくりしました。何の罪もない人々が犠牲になっていることを知りました。人間の業がここまでいっているのかと思うと悲しくなります。私が生きていた時代も争いはありました。しかし、明らかにテロとは違ったものです。何の罪もない一般民衆を殺し、意図的に世の中を混乱させるとは。どんな理由があろうとも許されることではありません。余談ではありますが私も天国にきて時間がありますので「立正安国論」ならぬ「立正世界平和論」を執筆中です。生前に私が書いた「立正安国論」のせいで親鸞様と法然様にはご迷惑をおかけしましたことをこの場をかりて謝りたいとおもいます。日本の各信者同士も仲が悪くなってしまいました。そんなつもりで立正安国論を書いたのではないことだけは親鸞様に分かってもらいたいと思います。

親鸞様・・・・・日蓮様それは分かっています。あまり気にしないほうがいいと思います。人は批判されて成長していくものです。批判を肥やしと思って天国でまだまだ勉強したいと思います。あなたは信念の人ですので自分の考えを貫いて行動を起こしたことはりっぱです。しかし、そのことで伊豆の国に流されたことは残念なことでした。もう少し時の政権が太っ腹であればそんなことも起きなかったと思います。でも日蓮様、法華経には法華経のよさが、浄土教には浄土教のよさがあります。お互いのそれぞれの良いところを見ていけば争いは起きないと思うのです。あぁ、そうそう、皆様へのご挨拶は後にさせていただきます。

良寛様・・・・・・私ごときのものが世界の三大宗教の開祖様にお会いできるなんて信じられません。この場に呼んでいただき誠にありがとうございます。また、私が所属していた曹洞宗の開祖であられる道元様にお会いできるとは、夢にも思ってみませんでした。今でも信じられません。この会談を企画していただいたレイカンリ神様に感謝いたします。早速ですが、私も日蓮様と同じくテロ問題についてはびっくりしています。全世界の人々が欲をなくし、私が越後の五合庵に住んでいたような質素な生活をすれば、今地球に起きているすべての問題は解決すると思うのですが・・・・・・・。
そう簡単ではないのでしょうねぇ。二句浮かびました
「この世をば 去るとき必に テロを避け」
「罪もなき 人をば殺し 悦にふけ」良寛

     

空海様・・・・・・仏教の開祖であります、釈尊様とお会いできたことは誠に光栄です。また、キリスト様、ムハンマド様にもお会いできましたことは奇跡でございます。この場に呼んでいただきましたことを深く感謝申し上げます。私はテロ問題の本質は率直に申し上げて、人間の究極なエゴの発露ではないかと思っております。商売でも自分が作った商品はどこのものより一番だ、最高の品物だ、といって押し売りするのに似ています。テロは自分たちの考え方が一番だ、最高だ、といって押し売りどころか、手段を選ばないで無理やり売りつけようとします。民主主義は、こういう商品(候補者)があって(いて)、こういういいところがある商品(候補者)です。国民(有権者)のみなさま、いろいろなものと比較してよく考えてください、とPRして消費者(有権者)である国民から選択(選挙)によって買って(選んで)もらうのです。商品だけではありません。宗教も商品のように押し売りするようなことは慎まなければなりません。ましてや暴力に訴える方法は今の地球では通用しません。いくら自分たちの宗教が最高だと思っていても、宗教は個人の心の問題です。選択権は個々人にあるのです。そのことを忘れて熱くなると、いろいろと問題が起きてきます。テロを実行している組織はそのさいたるものかもしれません。自分たちの理想社会建設の夢を持つのは自由です。しかし、そのやり方が暴力というのでは全世界のほとんどの人々から支持されないのは当然です。しかし、一部支持している人々がいることも事実です。この問題の根っこは深く、その根底には地球全体の富の配分、すなわち、貧富の差の問題がかかわっているように思います。しかし、そうだからといって何の罪もない一般の人々を殺すことは正当化できない重大な犯罪です。ただの無差別殺人でしかありません。テロ組織は神の名を語って無差別殺人を繰り返す、ただの犯罪組織でしかないといっても過言ではありません。確かに理不尽な問題はいつの世でも存在します。これらの問題は、そう簡単には解決できない難しい人類の問題です。暴力に訴えて解決はできません。暴力はむしろ解決を遠ざけ、人々の心を傷つけるものでしかありません。人類は様々な努力をして忍耐を持って解決しようとがんばっています。しかし、憎しみや怒りを生むテロや、それに対する報復戦争では決して問題解決はできないと思うのです。報復戦争によって何の罪もない人々も巻き添えで殺されているのです。結果的に憎しみや怒りの連鎖が起きてしまうのです。その結果、子々孫々永久に憎しみや怒りの火種は残ります。ここに問題解決の難しさがあるような気がしています。何か特効薬があればいいのですが、なかなか見当たりません。頭の痛い問題です。しかし、一筋の光として人類の心の中に「共存互助」の精神があれば何とかなるような気がしています。しかし、一つ気がかりなことは「戦(いくさ)」というのはどっちが最終的に勝利するかは分からないということです。世界情勢によっては核の拡散も起こるかもしれません。人間の歴史を見ても卑怯と思える戦法で勝利した事例はたくさんあります。「戦(いくさ)」にルールはないのです。近代兵器を多く持っていたとしても勝利する保障もありません。ベトナム戦争がそうでした。あれほどの近代兵器を持っていたアメリカはゲリラ戦法に敗れました。このことを忘れてはいけません。まったく恐ろしい時代に突入したものです。一寸先は闇といっても過言ではありません。相手をあなどれないのです。甘く考えていると世界同時多発テロ以上のとんでもないことが起きる可能性もあります。日本はちょっと平和ボケが蔓延してきたのではないかと危惧しています。こんなときが危ないのです。日本の同盟国のアメリカは戦時下にあることを決して忘れてはいけません。

ムハンマド様・・・まったくその通りです。確かに気を緩めないことが大切だと思います。昔の戦と今の戦では戦い方が違うのです。今の戦は敵が見えないのです。これほど戦いにくいものはありません。でも「共存互助」とは空海様もなかなかいいところに気付かれましたねぇ。きっとこの場に中山ミキ様がおられれば同じことをおっしゃると思います。私も「共存互助」には賛同します。私は人間の幸福のために、慈悲ぶかく、慈愛に満ちたアッラーの神の言葉を授かりました。しかし、人間の幸福のために明らかにしたこの教えが、人間の歴史の中で逆に人間を不幸にしてしまった出来事もありました。イスラム教国とキリスト教国との聖地エルサレムをめぐる攻防です。約200年の間、ヨーロッパのキリスト教国がイスラム教国に侵攻していった、俗にいわれている「十字軍遠征」です。この戦いにより関係国の人々の心に憎しみや怒りの感情が生まれました。私は憎しみや怒りの心を生むためにコーランを著したのではないのです。人間の幸福のために著したのです。何回も言いますが、このことを分かってほしいのです。残念なことに今地球では憎しみや怒りの連鎖が起きています。本当に心が痛みます。本来、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教は兄弟なのです。親は同じなのです。本当は仲良くできる下地は本来あるのです。しかし、民族問題等の複雑な問題や、貧富の問題等がからみ、争いの火種は残っています。

キリスト様・・・・ムハンマド様、私は、あなたの気持ちはよく分かります。私も宗教が人間の争いの種となるために教えを説いたのではないのです。宗教戦争といわれる争いのほとんどは、時の権力者が勝手に大義名分をかかげ、何かに因縁をつけて、それを口実に戦争を仕掛けてきた一面もあります。今地球で起きているテロや、それに報復している戦いも、この構造によく似ています。人類は過去の多くの戦争から様々な教訓を学んでいるはずなのに何の進歩もしていないように私は見えてしまうのです。こんな考えは私だけでしょうか。

親鸞様・・・・・・いや、いや、キリスト様、みんなそう思っていますよ。さっきは失礼しました。挨拶が遅れました。私は親鸞と申します。きょうはこのような会議に、凡夫である私までオブザーバーとして呼んでいただき誠に光栄です。この場に私の師であります法然様がいらっしゃらないのは残念です。「承元の法難」以来お会いしておりません。しかし、世界的に超有名で偉い方々にお会いでき、感激しています。早速ではありますが、キリスト様、あなた様の言っていることは間違ってはいないと思います。人間はみんな神の前では平等で、同じだということをキリスト様は説いておられますが、私も同じ考えです。ただ私は人間の悪人でも「南無阿弥陀仏」という、たった六文字を唱えれば、すぐに救われる、ということを説いています。このことには異論もある人もおられるかもしれませんが、※罪深い悪人を腹がものものすごく減っている人と例えれば分かりやすいと思うのです。腹がものすごく減っている人(罪深い悪人)が、そこに食べ物(阿弥陀如来に向かって)があってそれを食べたとき(念仏を唱えたとき)、食べ物のありがたみ(阿弥陀如来の救いの慈悲)は腹が減っていないとき(罪のない善人のとき)よりいっそう身にしみてよく分かります。そしてその食べ物の栄養(改心し反省した心)が体にいきわたり元気になる(救われる)のです。すべての人々は「南無阿弥陀仏」を唱えれば、すぐに如来の本願力で救われます。私が最終的にたどり着いた悟りは「人間は人間でしかない」ということなのです。人間は生きているときどうしても自分が神や仏になったような錯覚におちいりやすい生き物なのです。しかし、私は自分というものを愚直なまでにどんどん見つめ直していくと、煩悩に満ち満ちているどうしようもない愚かな己の真の姿が益々分かってきたのです。そしてそれを自覚したとき南無阿弥陀仏を唱えれば、如来がそんな私を哀れんで即座に救ってくださったのです。こんな愚鈍の凡夫で自力ではどうすることもできない私を救ってくださるのは如来の他力による本願力でしかない、ということがはっきりと分かりました。私はこのとき如来との縁の深さを身にしみて分かったのです。このことが分かるまでは、人には言えない死ぬほどの苦悩の連続でした。その結果、今まで抱えていた難問の答えが分かりました。そして人生の目的がはっきりと示されたのです。その喜びは教行信証で著しました。テロを考えている人、実行しようとしている人も「南無阿弥陀仏」を唱えればすぐに救われます。無理かもしれませんが、日本にはこんな救いがあることを分ってもらいたいのです。ただ、人間はなんだかんだといっても、同じ人間を簡単に殺すのです。地球上で、同じ仲間を有史以来、殺し続けている生き物がいますか。こんなことができるのは人間しかおりません。一方で、子犬が道路の小さい穴に落ちて、どうにもならないので、消防隊が出動して「小さい命」を救った、などという、美談ニュースが世界中に報道されたりします。人間は「命」の大切さは一方で分かっていて、他方では人間の命をいとも簡単に抹殺してしまうという矛盾を抱えている生き物なのです。こんなどうしようもないわけの分からない罪がこびりついて汚れきっている(生きている間煩悩を断ち切ることができないという意味)私たち人間を見捨てないで救ってくださるのが如来なのです。私は宗教界の異端児などと言われたときもありました。今も言われているかもしれませんが、私の苦悩を理解してくれる人はなかなかいません。人の苦悩というものは表面には出てこないのです。人の体に「苦悩」という字は浮かび上がりません。むしろ、苦悩があっても、人に悟られないように、人は苦悩がないように装うことに注意を払います。だから人間の心を見極めることは難しいことなのです。人間はそんなものなので、みんな自分のことでアップアップでしょうが、たまには夫婦でも友達でもどちらかが相手の心の内を聞いて、分かってあげることは大切なことです。これは外交や国際問題でも同じです。それでも心を開くことができない方は「南無阿弥陀仏」を唱えてください。そうすれば如来がすべての悩みや問題をお聞きくださり、引き受けてくださるのです。そしてしばらくすると自然と進むべき道なりや、悩みなどの問題の答えを私たちの頭の中に示してくださるのです。こんな悩み多き煩悩具足の凡夫である私たち人間には如来にすべてをお任せし、頼りにして、信じて生きていく道があるのです。「南無阿弥陀仏」とは簡単に説明するならば「無限の智慧と、無限の慈悲の如来様、あなたを信じ、頼りにします」という意味なのです。無理かもしれませんが、全人類がこのような心になればいい方向に向かうと思うのですが・・・。今地球で起きている悲しい出来事は、残念ながら如来の本願ではありません。
注意・・・※のところは弊社の解釈です。

道元様・・・・・・このような場所にお招きにあずかり誠にありがとうございます。また、釈尊様にお会いできたことは私にとってこの上ない喜びであります。釈尊様のおかげで仏法を勉強することができ、「正法眼蔵」を著すこともできました。また、人里離れたところに、永平寺を開くこともできました。この永平寺は人里はなれたところに意味があるのです(余談にはなりますが、このことを勉強したい方は本を読んで勉強してください)。このことはひとえに釈尊様のおかげでございます。さて、本題の問題ですが、私はこの問題の真実は、人間の悟りの浅さにあるのではないかと思っております。様々な宗教が人間の勝手な解釈によって理解され、自分たちの都合のいいように考えるのです。キリスト様のお考えに一脈相通じるものがあります。本来の教えにはないことが実行されているのです。そのことについて人間はもっと深く悟らなければならないと思うのです。自爆テロを考えている人は宗教こそ違いますが、永平寺に来て、座禅の修行をしてもらいたいです。修行すればきっと雲の如く、水の如く、自由自在な考え方になり、無心の境地にたどり着けると思うのです。世界平和実現のためには、抵抗はあるかもしれませんが、全世界の宗教間の交流を通してお互いの理解を深めていく、という方法も一つの方法ではないでしょうか。日本人がイスラム教のことをもっともっと理解していく。逆にイスラム教国の人々も仏教やキリスト教などの宗教を、文化交流などを通じて理解していく努力が大切な気がしています。お互いの違った価値観を尊重しあい、認め合うという視点に立っていけば必ず世界平和が実現するのではないでしょうか。お互いに分からないから摩擦が生まれるということもあります。私は提案したい、仮称「世界宗教文化交流センター」みたいなものを国連の中につくり全世界の人々が異文化を理解できるようにするのです。そこへ行ったら日本の雲水のお坊さんもいれば、イスラム教のお坊さんもいれば、キリスト教の牧師さんや、神父さんもいれば、ヒンズー教のお坊さんもいれば、ユダヤ教のお坊さんもいれば、と、地球上のすべての宗教者の指導者がいるのです。そして、いつでも誰でも簡単に世界の宗教文化のセミナーが同時通訳で受けられるのです。世界すべての国々が出資して創りますから受講料はもちろん無料です。なかなか面白いと思いませんか。私たちはお互いを分かろうとしないところに何か壁ができているのではないでしょうか。世界平和のためにはまず理解し合う。私はそう思うのです。

最澄様・・・・・・私のようなものまで、ご招待していただいて感謝申し上げます。世界三大宗教の開祖様にお会いできるとは夢にも思いませんでした。この場をかりてレイカンリ神様にお礼申し上げます。さて、私も今、道元様がご発言になったことに総論賛成です。
確かに人間はあまりにも人のことを理解しようとしません。「一隅を照らす」どころか「一隅を消す」人々があまりにも多いのです。簡単に人を批判したり、悪口を言ったりするのです。これらのことは決してすべて悪いことではありません。しかし、ある程度相手のことを分かってからのものであればいいのですが、何にも理解していないのに盲目的に実行してしまうのです。そして相手を傷つけてしまいます。テロも相手のことを理解していないのに相手を盲目的に抹殺しているように見えてしまうのです。釈尊様を前にしてこんなことを言うのは、おくがましいのですが、この地球上のすべてのものは目的を持って生まれているのです。すべてのものに仏性が宿っているのです。すべてのものは結び合って、お互いに生かし、生かされているのです。だから道元様のご意見はごもっともと思うのです。なかなかいい考えではないでしょうか。

キリスト様・・・・道元様はなかなか奇抜なアイデアを出されますねぇ。なかなかいい考えだ、と思います。

ムハンマド様・・・うーん。面白い考えだ。そのようなものがあればイスラム教も世界中の方に正しく理解されるに違いありません。今は、どうも一部の人々に何か誤解されているふしがあるように思っています。私も道元様のアイデアに賛成です。

良寛様・・・・・・私も総論賛成です。そんなセンターの中に私の書なども飾っていただければ私の心を少しはご理解していただけると思っています。今、静かに拝聴していましたら、皆様のご意見の中に貧富の差というか、全世界の富の配分の問題がテロの一因ではないか、というご意見がありました。それならば、すべての国々が条約を批准して、おおざっぱではありますが、仮称「国際全人類給料支給センター」的みたいなものを国連の中に作って、ここから地球に住んでいるすべての人々に給料を支払うのです。このセンターは地球の富を一括管理します。地球のすべての富は、いったんこのセンターに入ります。そしてその富の貢献度によって給料が決まるというものです。富の原資がない人々も給料がもらえる仕組みです。細かいことはいろいろありますが、こんな助け合いの仕組みを人類は将来的に作ったらどうでしょうか。この仕組みは富める国々の協力が不可欠です。この富める国々の富の一部を貧しい人々の給料の一部に当てるのです。そうすることによって世界全体の貧しい人々の生活物資購買力を高めれば、世界全体の内需拡大になり、経済は不景気しらず、という一挙両得の現象がおきるかもしれません。このことは富める工業先進国にとっては市場の拡大になり、決して悪い話ではないと思うのですが・・。この機能がうまく循環すれば、テロのようなことも、なくなっていくのではないでしょうか。
地球の皆様に言いたいことは、地球という惑星は一体誰のものなのですか? ということです。それは、この地球に生きている、すべての生き物の物だ、ということです。そして地球の自然の富や、地下資源の富は一体誰のものか、ということです。人間が集団的概念を持ち始めたころ「ここからここまではわれわれの土地だ。」などといって勝手に線引きしただけの話ではないか、ということなのです。そして土地の争奪戦で勝ったものが自分たちの土地として主張して、これまた勝手に線引きしてきたのです。これって「強いもの勝ち」だった、ということですよねぇ。弱い集団は滅ぼされるか、帰属させられてきたのです。このように人間が勝手に線引きしてきた国という概念をなくして、おおざっぱではありますが、すべての国々を仮称「地球連合体」的行政機関で一本化し、地球の五大陸を各州にしてしまうのです。島国はどこかの近い大陸の州に帰属させてしまいます。こんな発想は間違いなくプラスマイナスはあるかもしれませんが、こんな発想も将来できるわけです。こんな発想によって人類の不平等を解消することもできるのです。今は、たまたま、自然の富に恵まれていたとか、地下資源の富に恵まれている条件のよいところに生まれた人は、豊かな生活ができて、たまたま富の原資が何にもない条件の悪いところに生まれた人は貧しく生活しなければなりません。「地球連合体的発想」は地球の条件によって人々の生活が決まってしまうことは少なくともなくなります。人間は生まれる場所を自分で決められません。ここに貧富の差が生まれる一因があります(人間の頭脳の努力で生まれた富はここでは考えません)。繰り返しますが、本来、地球という惑星は一体誰のものですか? それは、この地球に生きている、すべての生き物の物だ。ということなのです。地球の南極は人類が共有している大陸です。月も人類が共有しようとしています。誰のものでもありません。将来、この地球の自然の富と、地下資源の富は人類みんなのものだ、という発想に立脚していけば、仮称「国際全人類給料支給センター」的なことも不可能ではないと思うのです。これは人類の「やる気」にかかっています。そうすればテロを実行するものはきっといなくなると思うのです。

釈尊様・・・・・・良寛様はなかなか面白いことを考えますねぇ。なかなか面白い角度からの発想です。良寛様のアイデアを実行していくためには人間の「自我の改造」が必要でしょう。これは困難を極めますよ。人類がどん底へ落ちないと構築できない新システムでしょうねぇ。しかし、良寛様はいつ経済学を勉強したのですか。私は越後の五合庵で、てっきり書ばかり書いて子供たちと一緒に遊んでいると思っていました。なかなか感心しました。確かに、人類は助け合いの具体的な機関が足りないように思います。この辺のところから問題解決の糸口が見えてくるのではないでしょうか。人類が、ただテロや、それに対しての報復戦争ばかりをしていたのでは何の解決にもなりません。何の罪もない一般市民や兵士の命が失われるだけです。そして、そのことによって莫大な戦費が使われます。そんなことを長くやっていたのでは国家的破産を招く恐れさえあります。何にも生まない戦いのために疲弊してしまいます。ただ、軍需産業の経営者を喜ばせるだけです。良寛様の考えは、ほとんどの産業の経営者を喜ばせることができて、貧しい人々を救うことのできる、一つのすばらしいアイデアではないでしょうか。そろそろ人類も、具体的な助け合いによる解決策を真剣に考えなければならない時期にきているのです。戦費に回すお金を、人類の救済基金に回せば多くの人々の命が救えます。人類が住んでいる地球は広大な大宇宙から見ればどんな高性能望遠鏡をあてて見ても見えない存在です。そんな、細菌みたいな、小さくて見えない惑星に住んでいるのです。約137億光年先から超高性能望遠鏡で「天の川銀河」を見ると、ほんのわずかなぼんやりとした、小さな、小さな光の点にしか見えません。ましてや、太陽系の地球は見えるはずもありません。そんな小さな惑星に66億人もの人々が住んでいるのです。そんな小さな惑星に住んでいる人間すべては、地球の運命共同体であり、同じ仲間なのだ、という意識をそろそろ持ってもらいたいと思うのです。そして、様々な問題で、小さな枠の中で、ごちゃごちゃと、お互い争うことが、ばかばかしく愚かなことだ、と気付いてもらいたいのです。人類は1969年のアメリカ合衆国のアポロ計画で初めて月へ人間を運ぶことに成功しました。そして人間が月から地球を初めて人間の目で客観的に見ることができたのです。人類もそろそろ自分たちのことを客観的に見て、自分たちの本当の姿を確認するときにきていると思うのです。ですから私は提案したい。すべての地球の中学生くらいの子供たちを順番に大型の宇宙船に乗せて、宇宙から地球を見てもらうのです。そうすれば地球には国境線がないことが分かるはずです。そして人生観や世界観、宗教観に大きな影響を与えると思うのです。これが世界平和実現の一つの方法ではないでしょうか。これは世界中の国々が協力しなければできません。

ムハンマド様・・・さすがに釈尊様はスケールが大きいですねぇ。確かに争いは経済と心を疲弊させるものでしかありません。人類の歴史を見てもそのことは証明されています。そのことが分かっていても人類は争いをなかなかやめようとはしません。いっそのこと、悪霊党のデビルサターン神が、神界の最新兵器で地球に総攻撃をかければ、人間は目を覚ますかもしれません。悪霊党は第7宇宙でのシェアー拡大のチャンスをこしたんたんと狙っているのですから。地球の人間は宇宙から外敵がやってくるとは考えていないので、一つにまとまらない、という考え方もできます。また、人類は自分たちより力のある存在に気付かない限り、永久に一つにまとまることはない、という見方もできます。

親鸞様・・・・・・ムハンマド様、そんな恐ろしいことを言わないでください。大変なことになりますよ。悪霊党の戦力は年々拡大しつつあり、現在は地球のすべての国家の軍事力の合計の10万倍の軍事力を持っています。この力で攻撃されたら地球はひとたまりもありません。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・・・。

良寛様・・・・・・今、外敵とおっしゃいましたが、何も人類の敵は宇宙からの外敵ばかりではありません。人類自らが作り出した最大の内敵がいるのです。それは大量の二酸化炭素です。これは人類の欲望によって作り出されているやっかいなものです。地球に住んでいる生物、すべての敵だからです。自然ではありませんから大変です。二酸化炭素の温室効果がものすごいということを実証している太陽系の惑星は金星です。二酸化炭素によって熱が宇宙に逃げられないため地表の表面温度は約460度になっています。こんなことが金星では起きているのです。人類もこの二酸化炭素の温室効果が地球にも起きていることに気付いて話し合っていますがまとまりません。アメリカは京都議定書から離脱するし、中国は金儲けの面白さが分かり、この問題は「先進国の責任だ」の一辺倒です。後進国は「やっとわれわれの時代がきた」と意気込んでいるのです。こんな状態では外敵ではなく、人類自ら自滅していくことになります。

最澄様・・・・・・確かに良寛様の言うとおりです。しかし、考え方によっては人類が一つになるチャンスともいえるのではないでしょうか。共通の敵が明確になったからです。いい加減な対応はできなくなったのです。しかし、いくらエコ、エコと言ってもアメリカ、中国、インドが一緒になって協力していかない限り、何をやっても焼け石に水です。今の最優先課題はいかにしてこの三国の協力を取り付けるか、ということではないでしょうか。

日蓮様・・・・・・お話が変な方向へ行っていませんか。少し修正しましょう。先ほど、釈尊様が言われた、「争いは、ばかばかしく愚かなことだ」と人類が気付くときは、すべてを失ってからはじめて気付く、ということもあります。争っているときは、なかなかそのことに気付きません。二酸化炭素の問題も同じようなことになるかもしれません。人類は自分たちの持っている欲望によって首を絞めているのです。困ったものです。しかし、まったく光が見えないわけではないと思うのです。人類は「知恵」を持っています。三人よれば「文殊の知恵」と申します。必ずやエネルギー革命を起こし、この問題を乗り越えていくと思います。なぜならば、この問題を克服しない限り人類の未来はないのですから。また、人類の「憎しみの連鎖」の問題も克服していくに違いありません。というのも世界の四大宗教であるイスラム教、ユダヤ教、キリスト教、仏教は「人を殺してはならない」と教えているからです。必ずや人類は人を殺すことの罪の重さに気付くと思います。人類は「なぜ人を殺してはいけないのか」という答えが分からないのです。その答えは人を殺せば、その殺された人は先に天国にいきます。しかし、殺したほうもいつかは天国へ行くときがきます。そして天国へ行ったとき、先に天国へ行っていた自分の殺した人と会うのです。会ったときその恨みが爆発して袋叩きに合うのです。袋叩きだけですめばいいのですが何がおきるか分かりません。そのことが分かっていないのです。人を殺した人の霊は天国へ行っても休む暇がないのです。あの世に行って不安と恐怖に悩まされるのです。人間はどんなに多くの人を殺してもいざ自分が臨終を迎えたとき「どうか、神様、仏様、天国か極楽へ召さしてください」と祈るのです。「私は人を殺したので地獄へ落としてください」とは祈らないのです。自分ほどかわいいものはないのです。そして身勝手なのです。これが人間の正体の一面です。南無妙法蓮華教、南無妙法蓮華教・・・・。

親鸞様・・・・・・この地球上で人間ほど罪深い生き物はおりません。ひとたび戦争になれば殺し合いです。多くの敵を殺した人が名誉の勲章をもらえるのです。
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・・。

議長・・・・・・・「まだまだ、いろいろなご意見があろうかと思いますが、この辺でいったんご意見の発表は終了させていただきます。今まで見えなかった一筋の光がほんのわずかではありますが、見えてきたように思います。いろいろありがとうございました。皆様のご協力でこの会談を成功させることができました。感謝申し上げます。それでは、きょうご出席の皆様全員から故郷の地球の方々に送る、共同メッセージをまとめていただきたいと思います。」

と、レイカンリ神議長が言った、一時間後に共同メッセージが発表されました。それは「地球の皆様へ」という名で発表されました。そしてその内容はすぐにUSITM(宇宙瞬間移動電子メール)で天の川銀河の太陽系の地球の日本の新潟県にいる「まごころ地蔵」のTSUP(超高性能宇宙神界パソコン)に送信されました。
この「共同メッセージ」の取扱いは「まごころ地蔵」に一任されたのです。

第一回天国の「緊急ビッグ宗教者会談」の共同メッセージ

地球の皆様へ

天国にいる私たち宗教者は、今地球で起きている様々なテロや、それに対する報復戦争、局地的紛争等の争いに心を痛めております。天国では、それらの犠牲になられた数多くの、何の罪もない子供、女性、男性の方、兵士の方の霊が毎日のように運び込まれています。そして自爆テロを実行した人の霊も運び込まれています。この人達は天国に来て、自分たちが殺した人々がいるのが分かって、もがき苦しんでいます。このことはテロを指導している者の考え方に、理論的矛盾、欠陥があることを意味しているものと思われます。私たちが明らかにした慈悲ぶかく、慈愛に満ちた神様、仏様は人間の幸福を日夜考えているのに、テロの指導者たちは、貧しい若者等を、私たちが明らかにした神の一つの名のもとに、聖戦などと称して教育し、自爆テロ犯に育て上げ、何の罪もない人々を抹殺しています。そして、それを実行すれば天国に行けると教えています。自分たちが殺した人々も天国にいることを教えないのです。そして慈悲ぶかく、慈愛に満ちた神様は、何の罪もない人々を、亡き者にしてまで、目的達成を望んでいない、ということも教えないのです。そこに理論的矛盾、欠陥があると思われます。天国はそんなに甘いところではないのです(以前、こんな歌がはやりました。なぁーおまえー、天国ちゅうーところは、そんなに甘いもんにぁーおまへんにぁー、もっとまじめにやれー)。確かに地球には理不尽な問題がたくさんあります。それは今に始まったことではありません。私たちの時代でもありました。そんな問題を何の罪もない人々を殺して、世界を混乱させて解決しようなどと思っているのは、本末転倒の考え方です。私たちが明らかにした慈悲ぶかく、慈愛に満ちた神様、仏様はそのようなやり方は心から望んでいません。テロの指導者たちに言いたい。もうそんなやり方は即刻やめて下さい。別な方法を模索して下さい、と。あなたたちも今は元気に生きていると思いますが、いつかはこの世を去らなければならないときが必ずやってきます。あなたたちは信仰心の厚い人達ですから、そのとき臨終にあたって「どうか神様、天国へ召さしてください。」と、きっとお祈りすると思われます。しかし、あなたたちの霊を待ち受けているのは、先に天国へ行っている、あなたたちが殺した多くの何の罪もない人々の霊の憎しみと怒りです。天国へ行って、その人々の霊に、袋叩きにあうことは必至です。袋叩きですめばいいのですが、何がおきるか分かりません。そんな、死んでから天国で苦しまなければならないことが分かっているのですから、今、何の罪もない人々を殺すことはやめて下さい。あなたたちの霊は天国へ行っても休まりません。それがあなたたちへのメッセージです。信仰心が厚いあなたたちですから、きっとこのことは理解してもらえると確信しております。人を殺して天国へ行っても、いいことはありません。むしろ苦しみが待っています。だから、生前、人を殺さないで生きていってください。
また、テロに対する報復戦争を仕掛けている人達に申し上げたい。確かに、報復したい気持ちは分かります。地球暦西暦2001年9月11日ニューヨークの世界貿易センタービル等に航空機によるテロで約3,000人の方が犠牲になりました。とんでもないことがおきました。俗に言う「アメリカ同時多発テロ」です。世界の人々に激しい衝撃を与えました。このニュースは天国にいる私たちにも宇宙ニュースとして伝えられました。亡くなられた方に心からご冥福をお祈り申し上げます。テロの極み、とも言うべき事件が起きてしまいました。私たちはこのとき、報復戦争が必ず起きると予期していました。そして現に、起きてしまいました。そして、そのことによって、何の罪もない人々が、テロによって殺された人々より、はるかに多く巻き添えになり、殺されてしまいました。この巻き添えになって亡くなられた方々や、兵士の方々に対して心からご冥福をお祈りいたします。事態は最悪の方向へと向かっているのです。今、解決の見通しはまったく立っていません。このことはテロを仕掛けた指導者たちは最初から計算済みだったのではないかと推定されます。世界を混乱におとしめることが彼らの目的だからだと思うからです。これにアメリカ合衆国を中心とした国々が、彼らの思う壺にはまってしまった、とも考えられます。現に今、世界は混乱しているのですから。このようなことをされて黙っていられないのは分かります。しかし、別な方法があったのではないかとも考えられるのです。そんなことを、今言っても間に合いません。解決策は暗黒の中にあります。しかし、この報復戦争の中心国の指導者たちは、私たちが明らかにした神様の一つを信仰しています。中には聖書(バイブル)に手を当てて、大統領宣誓式を行う国もあります。この中心国の信仰心の厚い指導者たちも、必ずあの世に行くときがやってきます。臨終を迎えたとき「どうか神様、天国へ召さしてください。」とお祈りすると思います。しかし、天国では先に報復戦争によって巻き添えになって亡くなられた何万の霊が行っているのです。天国へ行って、これまた、袋叩きにあうのは必至であります。袋叩きにあうだけですめばいいのですが、何がおきるか分かりません。先に行っている何の罪もない人々の霊の憎しみと怒りに触れて、逆に報復の仕打ちが待っています。天国へいっても苦しまなければなりません。霊が休まることはありません。こんなことが分かっているのですから、そろそろ、何らかの別な解決方法を具体的に模索していったほうがいいのではないでしょうか。信仰心の厚い指導者たちは、このことを理解できると確信しています。人を殺して天国へ行ってもいいことはありません。苦しみが待っているだけです。だから、生前、人を殺さないで下さい。

 今の地球上の争いのほとんどは信仰心の厚い者どうしが争っています。私たちは争いをすることのために慈悲ぶかく、慈愛に満ちた神様、仏様を明らかにしたのではありません。しかし、残念なことに、そこに共通しているのは「信仰」です。しかし、「逆もまた真なり」と申します。この共通の「信仰」というものが、お互いの争いにブレーキをかけて、解決策を探しあうということもできるはずです。そんなことを、争っている地球の指導者諸氏にメッセージとして伝えたいと思います。最も重要なことは、憎しみや怒りの連鎖は、何もこの世のことだけではないのです。あの世の天国にも引きずって行く問題だ、ということです。争っている信仰心のある地球の指導者たちは、そのことに気付いてもらいたいのです。そして、暴力による争いが、ただ、お互いの心に深い憎しみと大きな怒りのみの心を増殖させていくだけだ。と気付いてほしいのです。
そして人類がお互いに助け合う方法と、お互いの宗教文化を理解し合える具体的な方法を、今こそ真剣に考えてもらいたいものです。
以上

※ 皆さん、私たちはどうすることもできない問題や解決不可能と思っている問題が現実にはあります。そのような問題を抱えているときは、常識的な考え方は捨てて、角度を変えて、非常識的な考え方で考察してみることも、一つの突破口になる場合があります。そしてその結果、何か一筋の光が見えてくる場合もあるのです。          

新作ができましたら時々発表していきます、お楽しみに

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